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旭日の惑星  作者: 小林ミメト
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第肆拾話:神の雷

大変お待たせいたしました!ここ二週間忙しかったのでお許しください!

「わかった。」


為栗の意見具申を受諾した駆逐艦『雷』の艦長は、戦闘指揮所と連絡を取って空母加賀の戦闘指揮所の部員の一人に為栗の提案を伝えた。


「こ、これは!?」


「誰からかね?」


おっとりとした口調でそう話すのは、空母加賀の艦長海田創英大佐である。


 「ハッ!駆逐艦『雷』艦長、洲崎咲綾中佐からであります。」


 「彼女は何と?」


 「竜騎兵の出どころを探るために、空母加賀から偵察機を飛ばせと申しておりますが?艦長。」


 「なるほど許可しよう。」


 「では・・・。」


 艦長は、頷くとすぐにそばにいた提督である山口宗門やまぐちむねかど少将に相談した結果、発見されてもすぐに離脱ができる超音速戦闘機『神雷』一機に偵察させることにした。


 『神雷』の搭乗員であり、空軍から出向していた神御田聖夜中佐は、この地での初任務に興奮していた。


 「ついに、私達の出番が来たわね。栗原中佐殿。」


 そう言って彼女は、首にぶら下げている十字架のネックレスにキスをした。


 「あくまで俺たちの任務は偵察だ。そこんとこちゃんとわきまえとけよ。」


 「ハイハイ、わかってますよ。」


 発艦準備を整えた二人は、甲板員の指示に従って空母加賀のスキージャンプ台から勢いよく発艦した。


 そして、無事に発艦した『神雷』の搭乗員二人は、すぐに大きな艦隊を発見した。


 「目標発見!蒸気船一隻に帆船およそ千隻!後方にはやはり空母のような船が一隻!甲板上には人を乗せた翼竜が多数!今すぐにも飛び立ちそうです。」


 「しっかし、あんな大多数のドラゴン・・・エサはどうしているのかしら?」


 「ボンテージ姿のダークエルフじゃね?」


 「あれはもっとデカくて赤いわよ。」


 一方、クラウドペガサス帝国海軍第七師団所属飛竜母艦『フロンテ・ブリージア』では奇妙な轟音とともに海の彼方から姿を現した空飛ぶ鉄の龍に慌てふためいていた。


 「なんだあれは!」


 「こっちに来るぞ!!」


 「ああ、クリスティアーノ様・・・どうか我々をお助けください・・・。」


 甲板上にいた搭乗員たちは恐れおののき、小便を済ませようとするものや神様にお祈りをするもの、飛竜の隅でガタガタ震えて命乞いをするものまで現れる始末だった。


 「情けない声を出すんじゃねえ!!!」


 ドスの利いた声に驚いて皆が振り向くと、そこにはとある同人ゲームでボウガンを持ってフンフン言ってそうな禿げ親父が、ものすごいにらみを利かせて立っていた。


 右手には、ボウガンを持っており先には紫色の液体が塗られていた。恐らく敵飛竜を仕留めるための毒だろう。


 そして背中には、細長い筒状のものをしょっていた。


そこに入っていたのは、七色に輝く玉を加えたドラゴンの頭を模った杖だった。


 「げ、ゲッツ隊長!」


 彼の名は、ゲッツ・ライナー・プッヘルト。帝国海軍第一飛竜空挺部隊隊長である。


 「今ここで、俺の相棒に食い殺されて死ぬか、本部に逃亡犯として拷問の果てに殺されるか、奴らと戦って死ぬかどちらか選べ!!」


 「そ、そうだ!俺たちはどうせ帝国には戻れねえんだ!!だったら、鉄竜を操っている連中を叩き落せば、いくらかは今後の生活はマシになるぞ!!」


 右ほおに大きな傷がついた大柄な男性の言葉を皮切りに、兵たちの士気は徐々に高揚していった。


 「オーッ!!!!」


 「よっしゃあ!腹は決まったようだな!!行くぞテメーら!!!第一飛竜空挺部隊の力を見せつけてやろうじゃねーか!!!」


 その言葉とともに、総勢約百騎の第一飛竜空挺部隊はいっせいに飛びたち偵察を終えて帰還する『神雷』のあとを追った。


 「オイオイオイ!あいつらマジかよ!!」


 「よほど、死に場所が欲しいようね。」


 「だが、神雷の速さじゃ追いつけねえはずだ。このまま逃げ切るぞ!」


 「ヨーソロー!」


 ・・・・・・・・


 「だめです隊長!やはり早すぎて追いつけません。」


 「お前たちは構わず真っすぐ飛べ!俺は、コイツで奴に食らいついてやる。」


 そう言うとゲッツは、背中から杖を取り出して空高くつき上げて詠唱を始めた。


 すると、ゲッツと彼の愛騎はおもむろに青緑に光りだした。


 「何か来るわよ!!」


 「魔導弾かしら!?・・・こちら神雷、応答せよ!敵航空戦力に追われている。至急、発砲許可を・・・。」


 『なりません。補給が断たれている今、無闇に使ってしまっては今後の活動に響きます。なんとしても振り切りなさい!』


 「りょ、了解。おわり・・・ホーリーシット!」


 「口を慎め、神御田。」


 「ご、ごめんなさい。」


 「風の神ヨ、我らの翼に勝利の風を!!」


 すると、ゲッツを乗せたドラゴンは青緑のオーラを纏ったまま急加速した。


 その速さは、なんと『神雷』の通常速度を上回る速さだった。


 「な、速い!こっちは時速千キロ以上で飛んでいるのに追いついてきてるわ!」


 「シュネル!鉄竜に火炎放射をお見舞いしてやれ!!!」


 シュネルと呼ばれたドラゴンは、一声鳴くと口を思いっきり開けてブレスを吐いた。


 「よけろ!」


 「うおおりゃあ!!」


 間一髪で『神雷』は、右にそれてブレスをよけた。


 「右下に逃れたか・・・だが、逃がさん!」


 両機は海面スレスレを高速で飛んでいた。そのため、彼らが通った後はものすごい水しぶきが直線状に立ち上っていた。


 「ドラゴンの機動力は『神雷』と互角か・・・。」


 「このままだと、エンジンの消費も激しくなるわ。いったん上昇するからしっかりつかまってて。」


 「いつでもどうぞ!」


 ほぼ垂直に、等しい角度で『神雷』は上昇していったが、それに負けじと竜騎兵も同じスピードでついてきた。


 その後、竜騎兵はものすごいスピードで『神雷』に迫ってきた。


 「だったらこれよ!栗原、再熱器を使って振り切るわ!」


 「おう!」


 「さあ!トカゲちゃん『神雷』の実力を目ェカッポじいてよくみなさあい!!」


 そう言うと神御田は、再熱器のスイッチを押した。すると、タービンの中にあった蒸気が再度加熱され、『神雷』は超音速で竜騎兵から離れていった。


 同時に、音速の壁を超えるためすさまじい爆音と円盤型の煙を纏いながら飛んだため、ドラゴンとゲッツはパニックに陥り、飛び去る鉄竜を見失ってしまった。


 「グワギャアアア!!」


 「ど、どうどう!!」


 我に返ったゲッツは空中で暴れまわる相棒に、精神安定魔法をかけて落ち着かせた。


 「な、なんだ今のはァ。」


 「グウルル・・・。」


 魔法で落ち着いたドラゴンは、恨めしそうに鉄竜が飛んでいったと思われる方向をにらんでいた。


 「悔しいのか?シュネル。」


 「ガアアア」


 「だが、俺の切り札はまだたくさんある。仲間と合流して奴の根城を叩いてやろうじゃねえか!」


 「ガアッ!」



一応『神雷』のモデルは、日本の純国産戦闘機になりうるX-2(心神)です。


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