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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

キユピーの最短で3行下手すりゃエターナルクッキング

作者: !紳士

ピッ ピッ ポーン


こんにちは、キユピーの最短で3行クッキングの時間でございます。

さて、毎日蒸し暑い日が続いておりますが

皆さまはいかがお過ごしでしょうか?



こんな日が続くと食欲が減退しがちでございます。

今回はこの季節にピッタリなカレーライスを作りましょう。



カレーライスと言っても最近は様々な種類がございます。

今回は趣向を凝らして異世界の食材で作る

「なろうカレー」を作って参りましょう。



と、いうことで我々はカレー作りに異世界ロケを敢行しますが、

念のため転生小説評論家

「自分の作品はからっきしなのに

 他人の作品へはダメ出し・全否定をして自我を保っている」

スリランカの黒鉛採掘工 ポディマハッタさんに

なろうカレーの作り方を聞いてみましょう。



「なろうカレーを作るのに必要な物はなんですか?」




「なろうカレーを作るには伝説の七つの素材が必要だ。


 一つは片面が丸焦げ、裏面が生焼けの肉。


 二つ目は流石ご主人様!と鳴く奴隷のパンツ。


 三つ目は火に近づけただけでドロドロに溶ける鉄の鍋。


 四つ目は座る文化がなかった国を救った木箱に入ってたみかん。


 五つ目は100枚の金貨を数えられない商人が売っているカレールー。


 六つ目は300人の包囲殲滅陣で殲滅できるクソ雑魚モンスターの肉片。

 5000匹分。


 そして転生物と言えば腋毛の処理が甘い悪役令嬢。


 しかし、今まで多くの転生主人公がいたが、


 その素材を取りに行こうと思ったものは……いない」



……。



おいしい料理を作るにあたって、味の良し悪しは抜きにして

素材を集めることにいたしましょう。



ですが、我々だけは勿論。

そこの口だけマンのオッサンを連れて行っても不安です。

ここは無難に手頃な転生主人公を仲間にしてから異世界へ行きましょう。



まずは、近所で不審人物として警察にマークされていそうな

無職の男性をスカウトします。

学生の方はクラスの隅でうつむいているカースト最底辺でも構いません。



そして、俺TUEEEEな転生小説。


自己啓発本


女の子にもてる会話術


週刊誌の裏についている幸運のアクセサリー


などの役に立たない物で餌付けをして

異世界に今までとは違うバラ色の人生が待っていると言っていきましょう。



その気になってきたら、

崖やビルの屋上、港

線路、天井から縄が吊るされた不思議な部屋等へ連れて行きます。



そこでなんやかんやのイベントが発生したら

転生主人公の出来上がりです。



主人公のチート能力がが気に入らなかったらリセマラを繰り返します。

オススメはフェロモン+、人心掌握、話術+持ちですね。

下手に武術スキル持ちにすると返り討ちにされるので厳禁です。



なお、何回もリセマラをすると

私たちが警察にマークをされるので気を付けましょう。



警察に職質された時の対応はテキストの30Pに詳しく載っております。



さて、有能な力を持った主人公も手に入ったことですし、

早速、異世界へ出発しましょう。



異世界にやってまいりました。

なお、今回の舞台は

物を数えられない・座ることをしらない・肉を両面で焼けないという

縄文時代にも劣るような中世モデルの異世界となっております。



え?

「そもそも、そんな低レベルで中世の建物が作れるか?」って

突っ込むだけ時間の無駄です。

慣れていきましょう。



では、カレーの材料を取りに行きましょう。



まずは町に向かいます。

ここの世界は誰も数を数えられないのでサクッと

店屋からカレールーを買ってきましょう。



……


…………


………………。



迂闊でした。

文明レベルが低すぎてカレールーなんて置いていませんね。

片面焼きの肉はゲットできましたが

これは問題です。



仕方がないので主人公くんに頑張ってもらいましょう。

クック●ッドのカレールーのレシピを持たせて

町へ放り込みます。



これでオッケーです。

後は主人公くんが勝手にやってくれるでしょう。



……。



おお、戻ってきましたね。

予想通りカレールーと「さすごしゅ!」と鳴く、

可愛い奴隷を連れてきています!

さすが、主人公ですね!



主人公くんには特別テーブル席で

ポディマさんと待っていてもらいましょう。



さて、これで材料は三つ揃いました。

後はみかんと肉片と鍋と腋毛ですね。



みかんはこちらが用意した和●山みかんを使います。

先ほど主人公くんに木箱に座ってもらい奴隷ちゃんが感動して

盛り始めたのでOKということにしましょう。



肉片5000匹は今回のロケ前にディレクターさんに頑張って貰いました。

やはり、戦闘スキルの無い主人公と299人のアホでは勝つのが難しく、

3900人ほどの人間の肉片が先に出来てしまいましたが

300人にADを5人ほどこっそり混ぜた結果、

あっさり勝つことが出来たそうです。



後は鍋ですが・・・神様に電話して鉄の属性耐性をいじくってもらいました。

これで鉄は火に弱く溶けるようになりました。

神様にはあとでシャトレー●の田舎もなかでも持っていきましょう。



いよいよ最後の素材です!

腋毛の処理が甘い悪役令嬢の腋毛ですね。

そもそも自分を悪役なんて思う令嬢は中々存在しないので、

今回はマルトクな裏技をご紹介します。



1、キャン●ゥで買ってきた金髪のカツラ¥108を用意します。


2、被ります。被る時は向きに注意して被るようにしましょう。


「オーホッホッホッホ!!!!」


3、出来るだけ高飛車に笑います。恥ずかしがってはいけません。

  下唇に手を当てて身体を反らして笑うのがポイントです。

  異世界でも不審人物に見えると思うので人気のない所でやりましょう。


4、腋毛を抜きます、中指、人差し指、親指で数本掴んで勢いよく抜きます。

  抜きすぎると脇がヒリヒリするので、要量要本を守って抜きましょう。



これで全部の素材がそろいました!

全部そろってみるとモザイク処理したくなるような豪華ぶりですね!

早速、調理を開始しましょう!



まず、火に弱い鉄鍋に水を半分くらいいれます。

後はカレールー以外の材料を適当にぶち込みます。

形とかはお好みでいいです。



あ、奴隷ちゃんのパンツは仕上げまで脱がせないでおきましょう。

鮮度が大事ですから。



お、

おお、

おおお……



火に弱いから常温で混ぜていますが、

肉片5000匹分が跡形もなくなくなってしまいました。

面白いので隠し味に3900人分の肉片も入れておきましょうか。



ヘドロみたいな色・粘度になってきたので

そろそろカレールーを投入します。

ここら辺になると臭いが刺激臭というか命の危険を感じるレベルになるので

マスクと部屋の換気をしましょう。



まあ、今の私たちは屋外調理なのでマスクだけで十分でしょう。

既にスタッフ全員はフル装備でございます。



おや?あそこで誰か倒れていますね?

一体誰でしょうか?



あ、あれは!

なろう主人公です!

主人公が泡を吹いて無様に倒れています!



しまった!私としたことが!奴隷ちゃんにはマスクをあげたのに

主人公くんにマスクを渡すのを忘れていました。

さっき、ものすごい顔で私につかみかかっていたのは

マスクが欲しかったからだったんですね!



いや~気付きませんでした。

うっかりうっかり。



まあ、ここからの彼の活躍は毒味役しかなかったので

問題ないでしょう。ね?奴隷ちゃん?



あれ、奴隷ちゃん?顔が真顔になっていますよ?


「よくも!よくも!ご主人様をおぉぉぉ!!!」



ひっ!

た、大変です!

奴隷ちゃんが包丁を持って襲い掛かってきました!



「やめてくれええええぇぇぇぇ!!」



ああ!

隣の席で主人公が死ぬのを黙って傍観していた

評論家のオッサンが襲われています!



そうだ!オッサンが襲われている今がチャンスです!

早く逃げましょう!

え?カレー?あんな放射性廃棄物はほっときましょう!

命あっての物種です!



とりあえず町に逃げましょう。

小娘一匹、アホな住民をけしかければなんてことはありません。



丁度良く町の人がこちらに集団でゾロゾロやってきました!

これからみんなでハイキングでしょうか?

ん?皆さん手に棒切れのような物を持っていますね?



「「「よくも勇者様おおおおおぉぉぉぉぉ!!!」」」



なんてことでしょうか!町の人達も襲い掛かってきます!



しまった!

主人公くんに町へお使いに行かせましたが、

その時にスキルの影響で奴隷ちゃんのみならず町の人も

洗脳させてしまっていたようです!!!



まるで●●●の前で△△△△を燃やして

怒り狂った◇◇◇◇教の方々のようです!



「俺の勇者様を!貴様ら許さん!」


「ワシにとって勇者様は全てだったんじゃ………全てだったのに!」


「勇者がいないと身体が火照って

 寝れなくなっちまったのにどうしてくれるんだ!」



……何か男性率多くないですか?

いや、よく見たらすべて男性ですね。

彼は一体町で何をしやがったのでしょうか。



あー、奴隷ちゃんもオッサンの調理を終えたようです。

ままごと包丁を舐めてこちらに向かってきます。



こういうのをなんていうんでしたっけ、

玉門は虎に、肛門は竜に使わせろというのでしたか?

ともかく絶体絶命です!



ですが非力な我々ロケ班に戦うすべはありません。

おや?何やらカンペが………少々お待ちください。



!!



本当にそんなことで倒せるのでしょうか?

ですが、このままだと我々は原住民に

薄い本のようにされてしまうことは火を見るより明らかです!



戦いましょう!



私は勇んで雄の群れの前に立ちはだかりました!


「1+1はなーーーーんだ!!!」



……。

町の人の動きが止まりました。

住民たちは手に持った棒切れを落とし、

両手を見つめ震えています。


「う……うでぶーーーーーーーー!!!」



おお!禿げ頭のオッサンの頭が!!


「うわあああぁぁぁぁぁ!!!」


「ぎぃやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」



次々に原住民たちの頭が●国のスイカのようになっていきます!



やりました!町の住民のいたところが

トマト祭り後みたいになってしまいましたが、

全員倒すことが出来ました!



数を数えられないから足し算を聞いて、

頭がオーバーフローを起こして爆発してしまったようです。

この設定にして正解でしたね。



さて、残すはシリアルキラーとなった奴隷ちゃんのみです!!


「1+1は?」


「……2!」


「なに!?」



何と言うことでしょうか!

この奴隷ちゃん、奴隷のくせに足し算が出来ます!


「2+2は?」


「4!」


「1+9+3は!」


「一休さん!!」


クソ!引っ掛け問題も効きません!

このままでは……



ああ……なんということでしょうか。

我々はあんなゲテモノを作るためにこんな所に来て、

可愛い奴隷ちゃんのおいしい料理の

素材となってしまうのでしょうか。



……よく考えると悪くありませんね。

いやいや!それもこれも主人公くんが

カレーの毒ガス程度で死んだのが悪かったんです!

主人公がもっとしっかりしていたら……



ん?

主人公?

待ってください。



この物語の主人公は果たして本当に

あの元引きこもり君だったでしょうか?



違います。主人公は語り部のこの私!

そう!私こそが!

いや、我々ロケ班こそがこの物語の主人公なのです!



私は奴隷ちゃんを優しく抱きしめました。



……

…………

………………



「……お帰りなさいご主人様」



やった!

やりました!

奴隷ちゃんが私をなろう主人公と認めてくれました!



これでもう安心です!

さあ、調理の方に戻りましょう!



さて、じっくり常温で放置していたカレーは

殺人ガスから腐敗臭に変わってきました。

そろそろ仕上げといきましょう。



よくかき混ぜたカレーをご飯にかける直前に

奴隷ちゃんのパンツを鍋に入れます。

これで、食べられるレベルになるそうですから

二次元美少女の物は不思議ですね。



では、素手で失礼いたします……。


おや?

おやおや?



「どうしたんですか?ご主人様?」



い、いや、別に……

まあ、これはこれで良いのかもしれませんね。



「さっすがご主人様!カレーを食べたら

 ボクがたっぷり楽しませてあげるからね!」



ハ、ハハハハハ……。

そ、それでは皆さん良いなろうライフをお過ごしください!

また来週~!


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― 新着の感想 ―
[一言] 懐かしい、なんて懐かしいんだ。 あなたは、深夜のバカ力のヘビーリスナーとお見受けいたしました。 まさかあのノリをこんなところで見ることができるとは。 ありがとうございました。
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