第3章 竜王祭閉幕★3★
俺達は聖女様との面会を終え外に出て来た。
「これからどうしますか?」
「ユウキ、良かったの?聖女様の誘いを断って?」
「ミネアは俺が聖女様のお抱えの冒険者になった方が良かった?」
「それは‥‥‥でも、神様の御告げって言ってたし」
俺は転生したことは隠しながら聖女様が間違ってることを説明する。
「実は俺、神様から神託を受けたことがあって。この世界はゼウスとか言う神様ではなくて女神エリスがこの世界を管理しているんだ。管理って言ってもただ見ているだけだから、余り干渉はしないだろうけど」
ミネアだけでなくゴエモンさんやユキネさんも驚いている。この世界では神様と言えばゼウスで、女神エリスの事は聞いたことがないらしい。エリス様も神様からこの世界を任されたと言っていたからその神様がもしかしてゼウスなのかもしれないが、今はエリス様の管理だがらお告げの話は嘘だろう。
「魔族が現れたことで、自分の保身の為に竜王祭優勝者のユウキを側に置いておこうとしたわけか」
「聖女様がそんな事をするなんて‥‥‥」
「聖女様だって人間だ。魔族が何時現れてもおかしくないとわかったんだ。身を守ろうと思って嘘をついたんだろ。それよりこれからどうするか?」
「ユウキ達はいずれカルナディアに帰るのだろう?もし良ければ儂も同行させてもらえないかの?久し振りにムラマサに会って見ようと思ってな」
「わ、私も一緒に行きます。ユウキさんに嫁ぐんですから付いていくのは当たり前です」
「はぁ‥‥やっぱりそのつもりなのね。ユーリとサリーに色々言われそうだわね。じゃあルナさんにも話をしておかないと行けないわね」
俺達は一旦オレンジ亭に戻りルナさんに事情を説明した。今日はオレンジ亭に泊まり、明日カルナディアに出発する予定になった。俺達はアルヘイム最後の1日を観光して過ごすことにした。しかしいく先々で竜王祭で優勝し有名になってしまった為に人が集まり、まともに観光出来ずアルヘイム最後の1日は過ぎていった。
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「本当に今年の竜王祭はさんざんだったわ。アルヘイム代表の二人は早々と負けてしまうし、魔神は現れて決勝は中止になるし、取り込みたかったユウキさんには断られるし。それに女神エリスって一体何なのよ!」
「落ち着いてください聖女様!」
「うるさい!マーリン達には今以上に強くなってもらはないと、今度魔族が来たときたいしょできないでしょ!今以上に強くなるように貴方達も修業に励みなさい!」
「は、はい‥‥」
ルシフェルの目的がユウキとは知らない聖女は、自分が狙われるのではと危惧し魔法だけではなく武器の製作にも力をいれ始めるが、そのせいで同じ魔法国家のフェスティアに魔法研究で大きく遅れを取ることになる。




