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第3章 竜王祭二日目★13★

「一体どうしたの?」


 聖女がお付きの魔導師に確認をする。


「結界のアーティファクトが破壊されてイース国の代表が殺されたようです。空から現れた者の仕業みたいですが詳しいことは‥‥」


「何かあの物、嫌な感じがしますね」


 聖女も人化しているとはいえルシフェルの魔族としての波長を感じ取っているようだ。


「貴方ほどの強さなら私との力の差位わかりますよね?それでも歯向かいますか?」


 ルシフェルから禍々しい魔力が感じられるようになり俺に話し掛けてくる。


「竜王祭が終わったら家を買うために少し稼がなきゃいけないんです。養う家族も多いみたいなんでね」


 俺はミネアを見るとこんな状況なのに急に笑顔で返された。


「では力ずくで連れて行きますか。死にさえしなければなんとでもなりますし」


 俺は直ぐ様アースメイデンで動きを止めようとする。床から針が一斉にルシフェルを襲うが刺さることはなく全て体の表面で止まり壊れてしまった。


「中々面白い魔法を使いますね。益々気に入りました」


 ルシフェルは俺に向かってきて手刀を振り下ろす。アースメイデンが効かないほどの体だ。その辺の剣より強力な武器となるだろう 。俺は直ぐ様天照を抜き魔力を込めた。ルシフェルの手刀をなんとか防ぐことができ、逆に少しだが傷を与えることが出来た。


「ほぅ、中々の剣ですね。私の攻撃を防ぐだけでなく手傷まで負わせるとは」


「剣の製作者に伝えておきますよ!」


 俺はルシフェルに何度も攻撃するが軽々とかわされ、最後の攻撃は指で天照を挟まれて防がれた。


「しかし貴方の力と速さが足りないのが悔やまれますね」


 ルシフェルの蹴りをまともに食らい俺は吹き飛ばされた。たった一撃であばらを何本かもっていかれてしまった。


「ユウキ!」


 ミネアが心配して俺に駆け寄ろうとするが俺はそれを制止する。この場でルシフェルと戦えるのは俺とゴエモンさん位だ。それも一撃でやられない程度にしかならないだろう。


「ユウキ、加勢するぞ。ユキネはミネアを連れて下がっておれ」


「はい、ユウキさんも師匠も気を付けてください」


 ゴエモンさんの懸命な判断でユキネさんはミネアを連れて他の冒険者達の所へ行った。あれくらいの冒険者がいればルシフェルの魔法を1度位は防げるだろう。


「ユウキ、こやつは一体何者だ?」


「魔族です。それもただの魔族じゃなく魔神です」


「魔族領を治める魔神の1人か。儂ら二人では少し荷が重いな」


「私を知っているようですね。人間の間ではおとぎ話等でしか語り継がれていないはずですけど。年の功と言うものですかね」


「魔神の1人って他にもいるんですか?」


「魔族は4つの領があってそれを各魔神が治めておる。各領が牽制しあっておったから此方には攻めては来なかったのだが‥‥」


「お話はそれくらいにして貰えますか?私もそろそろ戻らないといけないので」


 ルシフェルは自分をよそに話をされていることで少し機嫌を悪くし、禍々しい魔力はより大きくなっていった。

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