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第3章 竜王祭二日目★12★

 ミネアは目の前の光景に驚いている。さっきまで自分と試合をしていたフェミニさんが真っ二つにされ絶命しているのを目の前で見たのだ。


「ちょっと貴方!いきなり現れて何をしているのよ!」


 ミネアは魔族のルシフェルを怒鳴り付ける。俺以外は正体を知らないためただ女性が乱入してきてフェミニさんを手にかけたと思っているだろう。


「すみませんでした。このクズが与えた力を上手く使わなかったんで処分しただけですので。私はこれで帰りますので後はご自由にどうぞ」


 そう言ってルシフェルはフェミニさんの死体に向かって火魔法を撃ち証拠隠滅と言わんばかりに灰にしてしまった。


「ふざけんじゃないわよ!」


 ミネアは水の鞭でルシフェルの頬を打ち付けた。


「何をするんですか?これだから人間は下等な種族なんです」


 ルシフェルはミネアに向かってファイヤーボールを放った。ミネアはそれを水の鞭で相殺しようとしたが消されたのは水の鞭だけだった。ファイヤーボールは火魔法の初級の魔法なので、普通であればミネアの使っている水の鞭の魔法の方が魔法のランク的にも上なのだからあり得ない事なのだが、魔力の量が圧倒的な為、ルシフェルの使うファイヤーボールはミネアの水の鞭以上の威力になっているのだ。ファイヤーボールはそのままミネアに向かっていく。


「くそっ!」


 俺は全力で移動しミネアを庇った。俺の鎧は火魔法を無効化出来るので威力の大きさは関係ない。


「大丈夫かミネア!」


「うん‥‥‥あいつは一体何なの?ファイヤーボールで私のウォーターウィップを消滅させるなんて」


「あいつは魔族だ!それも俺なんかよりも全然強い」


「魔族!」


「私の正体を見破ったみたいね。そこの坊やのスキルですか?」


「はい、この場でこれ以上貴方の正体を言うつもりはありません。出来ればこのまま引いて貰えませんか?」


「そうですね‥‥そうしたかったのですが私の正体を見破った貴方に少し興味が湧いて来ましたね。良かったら私と一緒に来ませんか?」


「まだ予定があるので今回は遠慮したいんですけど」


「なら力ずくで連れて行きますか」


「やっぱりそうなりますか」


 そのまま帰って欲しかったがそう都合良くは行かず、結局戦うことになってしまった。後は何とかして死なないようにしなければいけない。

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