第3章 竜王祭二日目★8★
俺達は昼御飯を食べながらミネアとフェミニさんの試合の対策を寝ることにした。折角なので用意されているケータリングの昼食ではなく、勝利を期待してカツ丼を出した。
「ユウキはアイテムボックスのスキルを持っているのか!珍しいな。それにこれはカツ丼ではないか」
ゴエモンさんとユキネさんは予想外の日の本の国の料理にとても満足している。
「なぁミネア、ゴエモンさんみたいにフェミニさんが加速した時に自分を守りながらダメージを与えるような魔法ってあるか?」
「風魔法だとフェミニが加速している時にダメージを与えれるかどうかわからないわね。それならダメージは与えれないけど水魔法で氷の檻みたいなのを作って閉じ込める方が良いかしら?逆に私が氷の檻の中に居ればダメージを受けなさそうだし」
「それ良いな!動く相手を閉じ込めるより自分を閉じ込めてしまえばフェミニさん一人だけなにも出来ず時間稼ぎが出来るからな。後はフェミニさんがその氷を破壊できるほどの攻撃が出来るかと、どれくらい時間を稼げば戦えなくなるかだな」
「かなりの魔力を込めて厚い氷を作るから後は運次第だわね」
何とか作戦も決まり俺達は食後のコーヒーを楽しむことにした。
その時別の控え室では‥‥‥‥
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「なぁフェミニ、少しおかしくないか?イース国ではあんな闘い方をしてなかったじゃないか。確かに凄く強くなっているけども‥‥‥それに貴方は私より年下だったはずなのに、隠しているみたいだけど今の貴方は」
「うるさい!負けた奴が口を出すんじゃない!私は力を手にしたんだ。この力があれば負けることなんてない、私が一番強いのだ!」
「心配して言っているのに‥‥‥わかった、あんたの好きにすれば良い」
イース国のもう一人の代表のネフィルは控え室を出ていく。
「フェミニは一体どうしたんだ?急に人が変わったように」
その時だったネフィルは視界が急に暗くなりそのまま意識を失った。床には先に首から上が落ち、そのまま上に被さるように切断された体が倒れ込んだ。
「余り余計な事をしないでくれますか。実験中に勝手に止められたら結果がわからなくなるじゃないですか」
女は切断されたネフィルに火魔法をかけると瞬く間に燃え尽き灰になってしまった。女が腕を振るうとその灰は風によって散っていった。
「さぁこれで邪魔するゴミは掃除したし、後はゆっくりと試合を観させて貰おうかな」
女は手に付いた血を舐めながらくらやみへと消えていった。




