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第3章 竜王祭二日目★7★

 フェミニさんを見て感じた違和感は歳だ。初日に見たときは二十歳前後位の印象だったが今は五十歳位に見える。フェミニさんはイース国の民族衣装みたいな服の上に革の鎧を着て、頭はフルヘルムとまではいかない位の兜を装備しているので顔は半分位しか見えてないのだが明らかに歳をとっている。初日と別人に代わったとは考えられない。俺はやっとフェミニさんの技の正体に気付いた。


「それでは昼食休憩を挟んで準決勝を始めたいと思います」


 俺はゴエモンさんにヒールをかける。意識が戻ったゴエモンさんとユキネさん、そしてミネアと俺の4人は同じカルナディアの控え室に集まっていた。


「ゴエモンさん、もう大丈夫ですか?」


「ユウキがヒールをかけてくれたから意識もはっきりしておるよ」


「ゴエモンさんが何度もフェミニさんの技を使わせてくれたことであの技の本当の正体がわかりました」


「儂の行動も無駄にはならなかったか。流石ユウキだ。そしてその正体とは?」


「フェミニさんは加速しているんです」


「ユウキさん、それって目にも止まらない程のスピードで動いているってことですか?」


「加速しているって聞けばそう思うかもしれませんが、実際はフェミニさんの時間の流れが早くなっているってことです。俺達と同じ時間軸で動いてないんです」


「ちょっと、それってどういう事?」


「フェミニさんの俊敏はきっと高くないはずです。いきなり対戦相手がダメージを受けたり、ゴエモンさんのトラップに掛かってる事から動いている事は確かなのに誰にも見えない事から時間を止めているって思ってたんですけど、初日に見たフェミニさんとさっきの試合後のフェミニさんでは明らかに同じ年齢の人とは思えなかったんです」


「そういう事か!言うなれば儂達が1日過ごす時にあの者は何年、いや何十年も過ごしていると言うことか」


「はい。気配自体がその場から動いていませんでしたし、この2日であそこまで変わってしまうことから考えると、時間を止めるんではなく自分の時間を加速させているとしか考えられません」


「でもあいつと戦うなら、時間が止まっていようが加速していようが私達には変わらないのではないですか?」


「よく考えてみるのだユキネ。相手にその技を何度も使わせていれば直ぐに老いて、戦うことなど出来なくなってしまうだろう」


「でも師匠、そんな危険な事をフェミニさんはしますか?」


「あの者は自分の力に酔ってしまっている。恐らく技を使わずにはおられまい」


 これで何とかミネアの試合の作戦が練れそうだ。俺の鑑定でわかった事は教えないでって言われていたがこれなら良いだろう。でも俺は他に気になることがあった。そんな諸刃の技をどうやって覚えたのかだ。自分で編み出したのならばその危険性に気付くはずだ。リスクも知らず使っていて技の凄さに溺れたと言うならば、誰か他の者に意図的にリスクを隠され教えて貰ったのかもしれない。それに鑑定でステータスが解らなかったことも気になる。何処か不安を感じながらもフェミニさんの対策を皆で考えることにした。

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