第1章 転生しました‼ ★7★
ブックマークしてくれた方々、本当にありがとうございます。投稿の励みになってます。まだの方は是非宜しくお願いします。
取り敢えず聞いておくのはお金を稼ぐ方法だ。ベタな展開なら冒険者ギルドがあれば良いんだが。後は宿の場所だなぁ。先ずはこの街である程度レベルを上げておかないと何かあったら詰んでしまうからな。俺はミレーヌに聞いてみる。
「この街には冒険者とかはいないのか?」
「勿論いますよ。この街には冒険者ギルドの本部もありますし。ギルド長は、もともと国王様の友人でSランクの冒険者で、〔閃光〕の2つ名を持つライル様です 」
「その人は男なのか?」
「はい。冒険者ギルドのトップともなれば、貴族と何ら発言力は変わりませんし」
「俺も取り敢えずは冒険者にでもなるかな。金を稼ぐのに1番手っ取り早い気がするし」
「タカミヤ様ならきっと一流の冒険者に馴れますよ。あんなに強くてかっこいいですし‥」
「あ‥ありがとう‥。後、俺のことはタカミヤ様とかじゃなく、普通にユウキで良いよ」
「そんな、男性を呼び捨てなんか出来ませんよ。‥でも、宜しければ「ユウキさん」とお呼びしても良いですか?」
「それで良いですよ。後、宿屋とかって近くにありますかね?」
「宿屋ならありますけど、良かったら家に泊まっても良いですよ」
「‥‥流石に会ったその日に、女性の家に泊まるのはどうかと思うので‥」
「そ、そ、そうですよね。私ったら行きなりすぎでしたよね(泊まってそのままベッドインでも良かったのに)」
(ミレーヌもやっぱり男の俺を狙ってるのかなぁ?出来れば男だからじゃなくて、俺の事だけを好きな娘でハーレムを作りたいなぁ。)
此処でも、前の世界のトラウマが俺を恋愛チキンにする。取り敢えず俺は、冒険者ギルドの場所を聞きお礼を言ってミレーヌの店を出る。すると店の中からミレーヌの奇声が聞こえる。やれ「急ぎすぎた!」や「思いきって押し倒しておけば良かった!」だの、女性はやっぱり怖いなぁと思いながら冒険者ギルドに向かう。
しばらく歩くとそれらしい建物を見つけた。剣が2本交差した看板が入り口に掛かっており、それなりに武装した女性が出入りしている。勿論此処まで来る間に女性から熱い視線を感じまくっていた。しまいには、腰の曲がったお婆さんから「わしの初恋の人にそっくりじゃ。老い先短い年寄りを助けると思って結婚してくれ!」と言われた時は走って逃げてしまった。
緊張しながらギルドの扉を開ける。中には女性が20人近くおり男性も1人いた。みんな俺の方を見てこそこそと話をしている。取り敢えず受付らしき所にいる女性に話しかける。
「スミマセン。冒険者になりたいんですけど、受付は此方で良いですか?」
「‥‥‥‥は、はい!こちらになりましゅ」
「(噛んだな)では登録について説明を聞きたいんですけど?」
「は、はい。わかりました。先ずはランクについてです。初めてギルドに登録すると皆さんFランクから始まります。それからE-D-C-B-A-Sとランクが上がって行きます。Cランクになると一人前の冒険者と言えますね。因みにSランク等はこの国で8人しかおりません。ここのギルド長はその内の1人なんですよ」
「確か、閃光のライルだったか?」
「はい。Aランク以上になるとギルドから2つ名を貰えるんです。それとクラスを上げるには、一定数の依頼をこなすか、実力が認められるとギルド長の権限で上がることもあります。でもギルド長が認めることなんてあまりないんですけどね。」
(確かにあまり目立ちすぎても不味いかな。貴族がらみの揉め事は御免だしな)
「それではこちらのプレートに血を一滴垂らして下さい」
俺はプレートと一緒に出されたナイフで指先を切り血をプレートに落とす。すると淡い光を放ち俺の名前がプレートに浮かび上がる。
「このプレートは、Fランクのアイアンプレートになります。これは身分証の代わりにもなりますので無くさないようにして下さいね。」
「わかりました。それと、何かFランクで受けれる依頼とかはありますか?」
「そちらの掲示板に張り出しているので見てみてください。初めは薬草採取等がオススメですよ」
俺は薬草採取を受けることにする。F、Eランクの依頼は常時出ているらしく、その依頼が終わっても無くなることはない。依頼内容は薬草5束の採取だ。報酬は10銅貨だが50束持ってくれば1銀貨になる。アイテムボックスと鑑定のスキルを持ってる俺なら楽勝だろう。
「薬草はどの辺りにあるんですか?」
「この近くだと街を出て南に行くと、レーベルの森があります。そこに自生していますけれども、魔物も出ますので気をつけて下さいね」
「わかりました。有難う御座います」
俺はお礼をしギルドを後にする。
(何とか今日中に稼がないと宿にも泊まれないし、でも魔法についても色々と試してみないといけないな)
そして俺が出て行ったギルド内では・・・
「ちょっと今のは誰なのよ!」
女性達が受付の娘に目を輝かせなから聞いてくる。
「タカミヤユウキさんと言う方で今冒険者登録をされて行かれたんですけど、かっこ良かったですよね」
「確かにとんでもなくかっこ良かったけど。あの髪の色だとこの国の人間じゃないよね。でも男性が冒険者になるって事はなにか訳ありなんだろうが。」
「そんなのどーでも良いですよ。依頼が終わって帰ってきたら、うちのパーティーに勧誘しなきゃ」
「彼は私のパーティーがもらいますは」
「あなた達みたいなパーティーに入ったら、彼は体力よりも精力のレベル上げになるんだから私のパーティーに入るべきよ!」
「ふざけんなよ!」
そして女性達は大乱闘を始める。ただギルドにいた唯一の男性とそのパーティーの女性達は冷めた目で見ていた。
次話よりやっと冒険者らしくなってきます。