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第3章 竜王祭★14★

「それでは第3試合を始めたいと思います。昨年度の優勝者、アルヘイム国代表のマーリンさんと今大会最年少、カルナディア国代表のユウキさんです」


「じゃあ行ってくるよ」


「頑張ってねユウキ」


 俺は試合場へと上がり、同じく上がってきたマーリンさんを鑑定する。



マーリン・アルフォート

年齢 42 LV 76

種族:人間 職業:1級魔導師

体力:480

魔力:691

筋力:232

耐久:320

俊敏:247

スキル: 〔火魔法LV8〕 〔水魔法LV5〕 〔土魔法LV5〕〔光魔法LV6〕 〔魔力上昇・中〕 〔詠唱破棄〕


 確かに今迄の冒険者の中では魔法に関してはダントツの強さだ。それでも俺の方がステータスもスキルも上なので負けることは無いだろう。これなら予選の時と同じく、相手の土俵で戦って実力の差を見せ付けてやるつもりだ。


「それでは試合始め!」


 試合開始と共にマーリンさんは後方へ飛び距離を取る。俺が刀を脇に差しているから近接距離での戦闘をすると思っているのだろう。マーリンさんから火の魔力を感じると数十本の炎の矢が現れて俺目掛けて飛ばされた。俺は天照に魔力を流し飛んできた炎の矢を切り裂いていく。普通なら魔法を斬るなんて事は出来ないが、天照には魔力を通わせているので出来る芸当だ。観客は俺の剣技に歓声を上げている。確かに尋常ではない速さで数十本の矢を切り裂いたから無理もないだろう。しかしマーリンさんや観覧席の出場者は剣技よりも魔法を斬った事の方に驚いている。


「魔法を斬っただと!なんだその刀は!」


 普通ではあり得ない事にマーリンさんは聞いてくるが俺は天照を鞘に戻し答える。


「普通の刀ですよ」


 天照に魔力を通わす事が出来る事はあえて言わないが普通の冒険者が天照を使っても同じことはできないので間違ってはいない。


「今度は此方から行きますよ」


 俺はマーリンさんと同じく炎の矢を出しマーリンさんへ向けて放った。唯一違うことと言えば炎の矢の数がマーリンさんの倍程あることだ。


「何!なんだその数は!くそっ」


 マーリンさんは床に手をつき土魔法で壁を出現させて炎の矢を防いだ。


「私と同じファイヤーアローを使うだと‥‥しかも私よりも多くの本数を出せるなんて、お前は刀が得意なんじゃないのか?」


「どっちも得意なだけだけど」


「なんて常識はずれの若者だ‥‥」


 俺のことをただのAランクの冒険者ではないと気付いたらしく先程よりも目付きが鋭くなっている。


「お前を私に並ぶ実力者として認めてやろう。敬意を持って私の最高の魔法で相手をしてやろう」


 マーリンが最高の魔法と言うくらいだからレベルの高い火属性の魔法だろう。マーリンさんが手を上げて魔力を込めると炎の鳥が現れた。観覧席の出場者達は、あれほどの魔法を使えるのかと驚いていたがミネアだけは冷静を保っていた。何故なら俺がミネアと戦った時に使った火魔法の朱雀はマーリンさんが今使おうとしている魔法よりも倍程大きかったからだ。


「食らうが良い、私の最高魔法カイザーフェニックス!」


 たいそうな名前が付いているが俺の朱雀の劣化番でしかない魔法をどう防ぐか考えた。朱雀を使っても良いが、また真似をしたと思われてもしゃくにさわる。それならば逆のことをすれば良いかと思い俺は水の魔法を使う。


「小さき鳥を喰らい尽くせ、青龍!」


 数十メートルはあろうかという水の龍が現れて俺に向けられて放たれたマーリンさんのカイザーフェニックスを喰らい消滅させた。


「な、なんだその魔法は私のカイザーフェニックスをいとも容易く‥‥‥」


「それでどうしますか?貴方に向けて青龍を放っても良いですけど」


 俺の後でマーリンさんを威嚇しながら飛ぶ青龍を見てマーリンさんは諦めたようだ。


「私の敗けで良い」


「勝負あり!勝者はなんと前回の優勝者を破って最年少のユウキさんです」


 観客からは今までで一番の歓声が降り注いだ。

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