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第3章 竜王祭★11★

 俺達は開けられた扉から入場すると物凄い歓声だった。事前のアナウンスで最年少と紹介している上、男性の名前だったため女性客が興奮しているようだ。見てみたら想像と違ってため息が聞こえてくるより全然良いが、客席から私はレオンかな、とか絶対ユウキ君の方が良いわよ、等と物色中の女性も多いようだ。ミネアは俺への黄色い声援に少しイライラしているようだ。


「さぁ今年初出場のイケメンで少し下半身の湿度が上がってしまいましたが次の国の入場です。テイムした魔物が強さの証、クレメンスよりSランクテイマーのルージュさんとAランクテイマーのマールさんです」


 テイマーと言うことは魔物を連れているかと思ったが、流石に開会式なのでいないようだ。どの程度の魔物を連れているかにもよるが2対1になるのでアドバンテージは高いだろう。


「次は東の島国、日の本の国からSランク冒険者のゴエモンさんと、同じくSランク冒険者のユキネさんです。今回もゴエモンさんの決め台詞は聞かれるのでしょうか」


 日の本の国の二人は和服でまさに侍そのものだった。俺の出身は日の本の国と言うことにしているから、話をして色々と情報を仕入れておきたい所だ。時間があれば声を掛けてみよう。


「どんどんまいります。獣人の国ウェルズからはSランク冒険者のクレアさんとAランク冒険者のリアナさんです。クレアさんは今年も手に汗握る戦闘を見せてくれるのでしょうか?」


 来た!ケモミミだ!歓声で耳がピクピク動いているし尻尾も振っている。俺が二人を見ているとミネアがそれに気付き話しかける。


「ちょっとユウキ!何じろじろ見てるの!」


 あからさまに見ていたのだろう。ミネアが女性を見ていたことに少し機嫌を悪くしている。


「いや、獣人を見るのが初めてだったから。本当に耳と尻尾があるんだって思って」


 ほんとかなぁという目で俺を見ている。俺は少し汗をかきながら冷静を装っている。


「最後の入場です。砂漠の国イースからはSランク冒険者のネフィルさんとAランク冒険者のフェミニさんです。古代の秘術は炸裂するのでしょうか!」


 これで全出場選手が出揃った。すると白い服を身に纏った女性が、王様などに用意されるような立派な椅子に腰をかける。あれがきっと聖女なのだろう。


「それでは聖女様より今年の竜王祭の開会を宣言していただきます」


「皆さん、今年も聖なる地アルヘイムにお集まり頂き感謝します。昨年にも負けぬ素晴らしい戦いを神に捧げ竜王祭を素晴らしいものにしてください」


 まぁ神って言ってもこの世界を管理しているのは女神様なんだけどな。あの女神が聖女なんかに神託でも授けたりはしてないだろうから、やりたいようにしているだけだろうが優勝だけは譲る気はないからな。


「それでは組み合わせを発表します」


 観客は静まり返り組み合わせの発表を待っている。出場選手も同じく発表に息をのんでいた。



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