第3章 竜王祭★7★
寝落ちして投稿間に合いませんでした。楽しみにしている方申し訳ございませんでした。
コロシアムから少し馬車を走らせオレンジ亭に着いた俺達はそれぞれの部屋にいた。今回はルナさんの部屋もちゃんと用意されており一人部屋で、少し嬉しいような寂しいような感じだった。少し休んだら夕食をとりながら明日の打ち合わせをすることになっている。とは言え竜王祭の受付も済んでいるので特にすることはないので、明日1日何をして過ごすか決めるだけだ。日も沈みかけて来たので俺はミネアとルナさんに声をかけて一緒に食堂に行く。夕食は3人ともステーキとサラダ、パンとスープだったがステーキのソースがとてもフルーティーで美味しかった。宿の名前通りオレンジを使ってるようでこのソースが評判になり、初めはレストランだったが竜王祭開催を期に宿屋に変わったと店員が教えてくれた。
「明日はどうしますか?私はアルヘイムの友人と会うことになってるので一緒にはいれませんけれども」
「ねぇユウキ、明日は一緒に買い物に行かない?」
「良いですよ。俺も色々と見てみたかったから」
あっさりと翌日は買い物することに決まり、俺は掘り出し物があれば良いなぁ等と考えながら早々とベッドに入った。
翌日は朝食を済ませミネアと一緒に買い物へ出掛けた。ミネアはアクセサリーなどみてこれかわいいとか綺麗などファションの一部として品定めをしていた。それに対して俺は鑑定を使い何か良い効果の付いた物を探している。この辺りが女性と男性の違いなのだろう。
「そこの綺麗なお姉さん、隣は彼氏さんかい?このネックレスなんかどうだい。聖女様の加護が付いた水晶のペンダントだよ。あんたなら良く似合うよ。彼氏さん良かったら買ってあげたらどうだい?」
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ガラスのネックレス:ガラスをカットしてペンダントトップに付けたネックレス。
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「ミネア、他のを見よう」
俺はミネアの手を引いて店の外へ出た。明らかにぼったくる気満々の店主だったからだ。
「ユウキ、急にどうしたの?」
「あのペンダントはただのガラスだし、聖女の加護なんかついてない粗悪品だよ」
「ユウキは知ってたの?」
「実は俺〔鑑定〕のスキル持ってるんだ。だからあの店主がぼったくろうとしてるのがわかったんだ」
「鑑定って!あの英雄アレスが持っていたっていう‥‥」
「そうらしいね。物だけじゃなく人や魔物まで鑑定することができるんだ。熟練した商人や職人が持ってる目利きのスキルの上位版みたいなものなんだ」
「滅茶苦茶便利なスキルじゃない!良いなぁユウキ、そうだ!ユウキが私に合いそうな掘り出し物見つけてちょうだい、駄目?」
「良いよ、なるべくデザインも良くて使える効果の付いた物を見つけてみせるから。じっちゃんの名にかけて!」
「ユウキのお祖父さんも鑑定のスキルを持ってたの?」
さすがに元の世界の冗談は通じないようだった。その後ミネアにしつこくお祖父さんはどんな人だったの?と聞かれてしまった。しばらくいろんな店を覗き掘り出し物を探していてやっとミネアに合いそうな物を見つけた。
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精霊の髪飾り
ランク:S
持っているスキルレベルが全て1段階上がる。
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俺はレベルがあるスキルはないのでミネアにもってこいだろう。ミネアに精霊の髪飾りの効果を説明したら驚いていた。冒険者なら誰もが喉から手が出るほど欲しい効果らしい。
「ミネア、これは俺がプレゼントするよ」
「えっ!良いの?結構高いけど‥‥」
「気にしなくて良いよ。すみません、これ下さい」
俺は店主に代金の金貨1枚を払った。この店主も何かしら良い効果が付いている程度しかわからなかったらしく、ミネアの話だと効果がはっきりとわかっていれば金貨10枚はする位の価値はあるらしい。
「ユウキありがとう、似合うかな‥‥」
「凄く似合っていて綺麗だよ」
「そ、そうかな‥‥」
ミネアは嬉しいのと誉められて恥ずかしいのとで少し顔を赤くしていた。そして俺も何か欲しいのでその後もミネアと掘り出し物探しを続けた。




