第1章 転生しました‼ ★6★
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王都カルナディア。この大陸の最大都市であり産業と貿易の拠点である。街の中心にはカルナディア城があり国王のシリウス王が住んでいる。人口も大陸で1番多い為、男性の数もいるが、殆どが貴族や大商人等其なりの地位に就いている。その為、大陸各地から男性は地位や貴族の娘との逆玉を狙いに、女性は玉の輿や男性との出会いを求めやって来る。
「あの入り口のところに並んでる人達は何をしてるんだ?」
「あの人達は、街に入る為に鑑定石で鑑定しているんですよ」
「鑑定石?」
「はい。手を触れただけでその人の犯罪歴等がわかるそうです。王都には男性も多いのでそれ目当て沢山の人が集まってくるので、犯罪歴のある人の入国を禁止しているんです」
「ミレーヌもやるのか?」
「私はカルナディアに住んでいるので身分証の提示だけです。」
「なら俺はやらないといけないのか。因みに入国にはお金が掛かるのか?」
「はい。身分証の提示がない場合は1銀貨かかりますよ」
「俺、お金持ってないんだけど!」
「今回は私が出しますよ。助けて貰った御礼もまだですし。(それにせっかく男性と知り合いになれたんですから。今後もしかしたら私と‥‥)」
「あ‥有り難う(何かニヤニヤしてるがまぁいいか)」
暫く列に並んでいると、やたらと女性が俺をチラチラ見てくる。そして俺とミレーヌの番が来た。ミレーヌは先に入り口の兵士に身分証を見せる。兵士も勿論女性である。
「ミレーヌじゃないか。今回は良い品は仕入れられたのか?」
女性兵士とミレーヌは顔見知りらしく話をしているが、女性兵士
が俺の方を見たとたんミレーヌにこそこそと話始めた。
「おい!ミレーヌ!あの男は誰なんだい?この国にあんな黒髪のイケメンはいなかったはずだけど。どこかの貴族なのか?」
「あのお方はタカミヤ様と言いまして、遠い異国から旅をしていらっしゃるそうなのですが、わたしが仕入れから戻る途中に、盗賊に襲われた所を助けて下さったんです。とても強くてかっこ良かったんですよ!」
「何その羨ましい展開は‼でも旅人なら私が貰っても良い「良くないです!」」
「そんな独り占めはズルいぞ!私にも半分よこせよ」
何かミレーヌと女兵士は楽しそうに話している。俺は後ろにも人が並んでるから早くしてほしいのだか。何せ、後ろの女性が俺を見ながらヨダレを拭きながら息づかいが荒くなってる。今にも襲われたそうなんだ。
「タカミヤ様。ではこっちの石に手を置いてみて下さい」
ミレーヌに呼ばれ、何とか痴女予備軍から離れる。そして俺は鑑定石とやらに手を置いてみる。石は青白く輝く
「うん。大丈夫なようですね。入国を許可します」
俺は無事カルナディアに入国ができた。因みに俺の後ろにいた痴女らしき人は赤く光り兵士に連行されていった。
今の内にミレーヌにお金の事を聞いておく。種類は銅貨→銀貨→金貨→白金貨→大白金貨の順で、各100枚になると次の単位に変わる。銅貨100枚=銀貨1枚というわけだ。ミレーヌはちゃんと御礼がしたいので、自分のお店に来てほしいと言うのでお言葉に甘えることにする。確かに街を歩く人達は殆どが女性だ。しばらくするとミレーヌの店に着いた。
「此処が私のお店です」
店の看板には、〔ミレーヌ道具店〕と書かれている。大きさは小さな2階建ての一軒家で、1階がお店で2階は住居スペースになっている。俺は馬車に積んであった荷物を運ぶのを手伝い、店の中に入る。荷物を運び終えるとミレーヌが声をかけてくる。
「有り難うございました。今、お茶でもいれますので、座って待ってて下さい」
俺は椅子に腰掛け、これからどうしたら良いか?先ずはミレーヌに色々聞いておかないといけないと思い、頭の中を整理し始めた。