第2章 出発準備★3★
パーティーの準備もあらかた終わりそろそろ皆が来る時間だ。料理もお酒も沢山用意されている。勿論ワイルドピッグのステーキもある。
「こんばんは。ユウキいるか?」
「こっちだよマサムネ」
初めに来たのはマサムネ達家族だ。武器や防具から今度の旅の料理までお世話になった。特にマサムネはこの世界で最初の年の近い男の友達だ。
「ユウキ君、今日はお誘いありがとう。竜王祭も頑張ってうちの店を宣伝してくれよ」
「ムラマサさんやマサムネが作ってくれた装備品にはとても助けられています。竜王祭でも優勝してばっちり宣伝してきますよ。そろそろ他の人達も来ますので少し待っててくださいね」
マサムネ達が席に座り少し話をしているとライルさん達も来た。
「こんばんはユウキ君。今日はお招きありがとう」
「おかみさん久しぶり。今日はご馳走になりに来たよ」
レイラさんは親しげにおかみさんに話しかけている。そういえばこの宿屋はレイラさんにオススメだと紹介されたんだった。レイラさんとおかみさんは知り合いなのだろう。
「ユウキ君会いたかったよぉ」
「ちょっとミネアさん、そんなにユウキさんにくっつかないで下さい。ユ、ユウキさんこんばんは」
ミネアさんがいきなり腕を組んで来たがそれをユーリさんが引き離す。相変わらずミネアさんは積極的だ。
「皆さん今日は集まってくれてありがとうございます。皆そろったので始めましょう」
おかみさんやサリーちゃんも席につきライルさんが挨拶をする。勿論席に座る時も俺のとなりに誰が座るかでミネアさんとユーリさんがもめていたが、その隙にサリーちゃんが隣を確保していた。残り一席はじゃんけんで勝ったユーリさんが座ることになった。
「それでは僭越ながら挨拶をさせていただくギルド長のライルです。宿のおかみさん達のご厚意でユウキ君達の激励のパーティーを開いて頂き誠に感謝致します。ユウキ君、ミネア、二人には竜王祭でも力を出しきり、優勝目指して頑張ってもらいたい。それでは乾杯!」
ムラマサさんは待ってましたと言わんばかりに一気に飲み干している。各自目の前の料理を取り話をしながら料理を楽しんでいる。するとミネアさんがやって来て話始める。
「ユウキ君、私料理を勉強しているの。頑張ってユウキ君のタイプの女性になれるように頑張ってるからね」
その瞬間ユーリさんとサリーちゃんが俺を睨む。
「ユウキさんどういうことですか?」
「ユウキお兄ちゃん、タイプの女性ってどういう人なの?」
俺はマサムネの方を見て助けてくれと合図を送っているがマサムネは無理だと言わんばかりに首を振る。
「この間王宮に行った時に王女様から聞かれたときに言ったんだけど‥‥‥」
「「教えて!」」
「‥‥‥一緒にいて安らげる人。後は料理の上手い人って言ったけど」
「ユウキさん、私はミネアさんと違って普段から自炊してますので料理は得意な方なんですよ」
「わ、私も普段からお母さんの手伝いでお料理してるから得意だよ。前にユウキお兄ちゃんにもお弁当作ってるし」
ミネアさんとユーリさんはその手があったかと悔しがっている。お弁当を作ってあげれば女子力が高い事をアピールできたのにと思ったようだ。
「そ、それにユウキお兄ちゃんは他にも好きなタイプがあるんだから!ユウキお兄ちゃんと前にデートした時、胸のところが空いたワンピースを買ってくれたもん。試着したらずっとサリーの胸ばっかり見てたからユウキお兄ちゃんは胸の大きい人がタイプなんだよね!」
サリーちゃんが爆弾発言をしてパーティー参加者の視線が一斉に俺に集まった。




