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第2章 バルト山脈★4★

 いつもありがとうございます。この小説も遂に十万字を越えたのでオーバーラップWEB小説大賞に応募することにしました。是非ブックマークや評価を宜しくお願いします。

 昨夜は夜遅くまでパーティーをしていた。元の世界ではお酒は飲んだことなかったが、この世界ではもう16歳で成人の為皆にお酒を進められ初めて二日酔いを経験していた。飲んでいるときは気持ち悪くなったりすることは無かったのでそんなにお酒に弱い体質ではないみたいだ。しかし二日酔いがこんなにきついとは思わなかった。ルナさんや村の人達はまだ起きてこない。と言うよりは俺よりも酷い二日酔いで起きれないようだ。


「気持ち悪い‥‥‥。これって回復魔法で何とかならないのか?」


 俺は体の中に残っているアルコールは毒と同じように治す事が出来るのではと思い、キュアの魔法を使ってみたら二日酔いを治す事が出来た。状態異常耐性があっても二日酔いにはなるようだ。俺はまだ起きてこれない村の人達とルナさんにもキュアをかけてまわった。二日酔いを治す魔法が使えるなんて凄いとかなり驚かれた。ワイルドピッグを倒したときより感謝されたような気がする。


「ありがとうございますタカミヤ様。これで予定通り今日出発出来ます。あのままでは今日は動けそうになかったので‥‥‥」


 雇った従者がそれはどうかとも思ったがワイルドピッグという超高級肉のせいで酒が進みすぎてしまったんだろう。


「そろそろ出発します」


「タカミヤ様。今回は本当にありがとうございました。何もないところですが機会がありましたら是非またいらしてください」


「こちらもワイルドピッグをたくさん狩れましたし、昨日の夜はとても楽しかったです。また機会があれば来ますので」


 こうして俺とルナさんはプラム村を出発した。ワイルドピッグを出すときにルナさんにもアイテムボックスの事は話したので帰りは俺の持っている食事を出した。ルナさんも日の本の国の料理は初めてだったらしいがとても気に入ったらしくお店の場所まで聞かれた。またおかみさんの店の常連が増えそうだ。こうしてカルナディア迄の3日間食事はとても充実していた。


「タカミヤ様、もう少しでカルナディアに着きますよ」


「行くときよりも早かったですね」


「タカミヤ様が料理を提供してくれたので、食事の準備が必要無くなりかなりの時間の短縮になりましたので」


 街の中に入り俺はギルドの前で下ろしてもらいルナさんとの旅もここで終わりだ。


「今回は色々とありがとうございました」


「こちらこそ。ワイルドピッグなんていう高級肉もご馳走になり逆に感謝してます。それではまた後日に」


「?は、はいそれでは」


 馬車をおりギルドの中に入ると結構な数の冒険者がおりユーリさんも受付にいたので依頼の報告をした。


「お帰りなさいユウキさん。依頼お疲れ様でした。こちらが報酬になります」


「ありがとうございます。じゃあレイラさんに魔物の買い取りをしてもらってきます。ユーリさんにも今度ワイルドピッグをご馳走しますね」


「ほ、本当ですか!楽しみに待ってます」


 予想外の高級食材のお誘いにユーリさんは喜んでいた。俺はそのままレイラさんのところに向かう。沢山の女性冒険者が俺とユーリさんを見ていたが見られるのも大分なれた。ランクも上がり竜王祭に出場が決まってからは見られることは増えたが遠慮して話しかけて来る人が減ったのは有り難い。


「レイラさんいますか」


「ユウキどうした?今日も買い取りかい?」


「はい、今日は期待してください。1体はレイラさんにあげますすので」


 俺のアイテムボックスには19体のワイルドピッグが入っているので9体を出した。残りはマサムネのお母さんに渡すのと、何かあった時のために残しておいて良いだろう。レイラさんは驚きながらも少しヨダレが垂れている。


「ワイルドピッグじゃないか!ほんとに1体貰って良いのかい?」


「良いですよ。まだアイテムボックスにもありますし。日頃のお礼ですよ。残りの8体は買い取りお願いします」


 レイラさんは物凄い早さで査定していく。よっぽどワイルドピッグを貰って嬉しかったのだろう。その事からも普通の冒険者では中々口にできない程の肉なのだろう。


「終わったよ。血抜きも完璧で鮮度も申し分無い。1体金貨3枚で合計金貨24枚だけど良いかい?」


「はい、お願いします」


 レイラさんから金貨24枚を受け取りアイテムボックスにしまった。これで手持ちも金貨30枚を越えた。そろそろ本格的に家の購入を検討してみても良いかも知れない。竜王祭が終わったら探してみようと思う。俺はギルドを出て定食屋に向かった。


「おかみさんいますか?」


「おや、ユウキ。前に話していた食材の件かい?言われた通り豚肉以外は準備出来てるから明日にでも店を休んで料理を作れるけど」


「取り敢えず血抜きは済んでいて鮮度も申し分無いんですけど、解体をお願い出来ますか?俺に使う分以外は差し上げますんで」


「ほんとに良いのかい?任せときな!これで旦那やマサムネも滅多に食べることのできないワイルドピッグを食べれるんだ」


 俺はおかみさんにワイルドピッグを1体渡して明日の夕方にまた来る約束をして宿屋に戻った。ある程度料理スキルがあれば解体もできるみたいなので宿屋のおかみさんにもワイルドピッグを1体プレゼントした。初めはこんな高級な物貰えないと言われたが、まだ沢山あるのでと説明すると喜んで貰ってくれた。こうして夕食はおかみさんの特製ソースのかかったワイルドピッグのステーキを堪能し大満足で眠りに着いた。後日、この宿屋では期間限定でワイルドピッグが食べられると街の噂になっていた。

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