第2章 バルト山脈★3★
今回は少し長めです。感想なども頂き意見など参考にさせていただいています。ブックマークや評価がまだの方は是非宜しくお願いします。
プラム村の主要産業は農業で小麦や大豆、ジャガイモを作っているとルナさんが教えてくれた。村の中はかなりの広さはあるが畑が多く民家はそんなに多く無いようだ。村長の家に着き中に案内された。
「よくおいで下さいました。私がプラム村の村長をしておりますルーカスと申します。この度は依頼を受けていただきありがとうございます」
「はじめまして。今回依頼を受けましたAランク冒険者のタカミヤユウキです」
「随分とお若いようですが、ワイルドピッグはとても狂暴ですけれど討伐の方は大丈夫でしょうか?」
パーティー推奨の依頼にいくらAランクと言っても俺みたいな若造が来たことで心配しているようだ。
「頼りないかもしれませんが、これでも今年の竜王祭のカルナディア代表になりましたので討伐の心配は要りませんので」
「いや、申し訳ございません。余りにもお若いので」
「それでワイルドピッグの被害の方はありましたか?」
「今の所は無いのですが、しかし村の者がバルト山脈から下りてくるワイルドピッグを目撃しておりましたので。あの山にはそんなに餌となる植物は少ないのでこちらまで来るのは時間の問題かと」
「と言うことはワイルドピッグはバルト山脈に今はいると言うことですか?」
「多分そうなります」
ここからは馬車は使えず歩いて山に入るしかない。バルト山脈は上に行けば行くほど岩場だらけなのは此処からでもわかる。となるとそこまで上の方には行ってないと予測はつく。
「討伐したワイルドピッグはそのまま頂いても宜しいんですよね?」
「勿論です。此方としては作物に被害がでなければそれで満足ですので」
ワイルドピッグを持って帰る了解もとれたので一安心した。その後少し村長と話をしたが、この村は人口が30人程しかいないらしいが半分はルーカスさんの家族らしい。みんな一緒に暮らしているわけではないらしく、奥さんが五人いて日替わりで家を転々としている。特に仲が悪いわけでは無いらしいが家族全員で住む程大きな家を建てるのは大変らしく今の感じになったらしい。この世界に来てリアルハーレムの人と初めて会った。しかし他の貴族等はどおしているのかと思ったがルナさんが教えてくれた。
どうやらカルナディア国に住んでいても、生まれが他の国ならば法律は適用にならないらしい。しかしカルナディア国で生まれた子供にはこの法律が適用されるとの事だ。他国出身でも重婚は全く問題ないらしい。貴族などは一緒に住んだりもしているとの事だが、そこまで財力に余裕が無い場合は正妻以外は籍だけを入れる人が殆どだそうだ。女性は正妻ではなく籍だけでも入っていれば勝ち組らしい。確かにこの国の女性は自立している人が多い。それなら結婚して子供を授かれば確かに勝ち組かもしれない。一生を男性と関係を持つことがなく終えてしまう事を考えれば間違ってはいないかも知れない。だが俺はハーレムを作りたい。それこそが男が誰しも描く夢なのだから‥‥‥
「ちょっと話がそれましたが早速ワイルドピッグの討伐に行ってきます。夜までには何とかなると思いますので」
「そんなに早くですか!確かに早く危険が去ってくれれば此方は有り難いですが」
俺が討伐に向かっている間、ルナさんは村長の家でお世話になるらしく俺の分の部屋も部屋を用意してくれている。
「では行ってきますね」
「気を付けて行ってきて下さい」
俺は走りながら山を登る。群れで移動しているのであれば必ず痕跡が残るはずだからだ。予想通り30分程のぼると足跡や糞等を見つけた。そこで気配感知を使うともう少し行った所に20程の魔物の気配を見つけた。
「さて、どうやって仕留めるかな。あまり肉を傷つけたくないから首を落とすのが良いかな?そのまま血抜きも出来そうだしな」
俺は天照に手を掛けたまま気配を殺し近付く。すると体長が俺と同じくらいの立派な牙の生えた黒い豚がいた。僅かに生えている草を食べているようだ。俺はそのまま近付き一頭の首を落とす。それに気付いた他のワイルドピッグは俺に向かって突進してくるが、俺は闘牛士のようにかわしながら首を落としていく。天照に魔力を流しているので豆腐を切るように首を落とす事が出来ている。流石に数が多くかわしきれない時は天馬の靴の効果で二段ジャンプでかわす。20頭全部の首を落とすのに僅か10分程だった。俺は水魔法を使い残りの血を抜き浄化の魔法を掛けてからアイテムボックスにしまって行く。ルーカスさんへの討伐の証明として牙を回収していく。
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ワイルドピッグの牙:硬さもそれなりにあり色々なものの加工に使える
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鑑定してみるが特にレアな素材では無いようだ。やはりワイルドピッグは肉がメインのようだ。20頭分の肉となると今後豚肉は交わなくても良いかも知れない。俺は牙もアイテムボックスにしまい村に戻りながらレベル側上がったかも確認してみる。
タカミヤ ユウキ
年齢 16 LV 85
種族:人間 職業:冒険者
体力:880
魔力:890
筋力:590
耐久:550
俊敏:700
スキル: 〔武術の極み〕 〔魔術の極み〕 〔成長の極み〕〔鑑定〕 〔アイテムボックス〕 〔言語翻訳〕 〔魔力闘衣〕 〔詠唱破棄〕 〔状態異常耐性〕 〔気配感知〕 〔気配遮断〕New
ワイルドピッグを討伐するときに気配を殺しながら近付いたおかげか〔気配遮断〕のスキルまで覚えていた。ワイルドピッグもそれほど強くはなかったが倒した数が多いせいもあって少しだがレベルも上がっていた。俺は気分もよく急いでプラム村に戻った。
ルーカスさんの家に着くと討伐の余りの早さに、ルーカスさんもルナさんも信じられないといった表情をしていたのでワイルドピッグの牙を見せると驚きながらも信じてくれた。ルーカスさんがせっかくなので討伐のお祝いに今夜は村をあげてのパーティーをすると言ってくれたので、俺はアイテムボックスからワイルドピッグを一頭出してこれも食べようと声をかけた。初めはアイテムボックスに驚いていたがワイルドピッグを食べれると知り頭から消えてしまったようだ。村人もワイルドピッグを食べれると知り大声を上げて喜んだ。ルナさんにあとて聞いたが、ワイルドピッグの肉などよっぽどのお金持ちか王族等でなければ食べれないほどの高級肉だそうだ。ステーキや串焼、シチューに入れて食べたが脂が甘くてとても柔らかく、今まで食べた豚肉の中で一番美味しく村の人達も我先にとお腹一杯食べていた。そしてパーティーは夜遅く迄続いた。




