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第1章 転生しました‼ ★5★

本日2話めです。

馬車に揺られながら俺は馬を操る女性に話しかける。


「まだ名乗って無かったですね。俺はタカミヤユウキと言います。田舎に住んでたんですが、両親が亡くなったのを期に旅に出ることにしたんですが、道に迷ってしまって。乗せてもらって助かりました。」


取り敢えず無難な生い立ちにしておく。田舎育ちならこれから行く王都の事を知らなくても大丈夫だと思ったからだ。


「私もまだでしたね。カルナディアで商人をしているミレーヌと言います。先ほどは危ない所を助けて頂き有り難うございました。」


王都で商人をしているなら、色々聞いてみたいことがあるなぁと思っていると


「タカミヤ様のお父様は、そちらの領主様だったのでは?」


「?、いえいえ。ただの村民ですよ両親もただの農家でしたし」


何か話が噛み合わない気がする。今のところ田舎者アピールしているだけな筈なんだが・・・

するとミレーヌは驚いた顔で聞いてくる。


「男性が農家ってどんな村ですか!そんな事、聖騎士達に知られたらあっという間に捕まりますよ!」


何故かミレーヌはビックリしていた。男性が農家をしていたら不味いのか?田舎の村なら当たり前だと思うんだが。俺は疑問に思っていたがミレーヌが更に質問してかる。


「タカミヤ様は何と言う村の出身何ですか?」


ヤバイなぁ!其処までは考えてなかった。少し間をおき咄嗟に出たのが


「と、トウキョウって言うんだけど・・」


「聞いたことが無いですね。もしかしてこの国ではないのですかね。でも今はどの国でも男性は皆、貴族や領主等それなりの地位に就くのが普通なのですが‥」


「何故ですか?」


「そんなの男性が貴重だからじゃないですか!子供が産まれても10人の内9人は女性なんですよ!だから男性はそれなりの地位に就き、沢山の子供を残さないとあっという間に国は滅んでしまうんです。このカルナディアでも、成人した男性は妻を5人は貰わないといけない法律もあるくらいなんですよ」


俺はやらかしてしまったらしい。まさかこの世界では男がそんなに貴重だとは。だからさっきの女盗賊は、馬車の積み荷より俺を拐おうとしたのか。変な作り話よりも記憶喪失の設定にすれば良かったと後悔をする。しかし逆に考えると、それはハーレムなんて直ぐに作れるということだ。それよりも、村のことをこれ以上聞かれると更にボロがでそうだ。こうなったら最後の手だ。


「・・・実は、両親が目の前で殺されたこと、そして俺がトウキョウというところにいたこと以外記憶がないんだ・・・だから・・」


「そうだったんですか。スミマセン。辛かったことを思い出させたみたいで。」




「良いんです。俺も早く記憶が戻れば、両親が何故殺されなければならなかったかもわかるかもしれませんし」


無理矢理に記憶喪失設定で逃げ切り、さらには、この人は辛いことがあったのにこんなにも頑張ってるんだ、的な印象を与える作戦にした。其なりに優しい人なら何かしら手助けしてくれるだろう。あまり誉められたやり方ではないが、盗賊から助けたんだしこれぐらいなら良いだろう。


「でも、気をつけて下さいね。何も知らない男性があまりフラフラしていると、それこそオークの群れに女性が飛び込むような物なのですから」


「それはいったい?」


「女性は、如何に男性に妻としてむかえられるか?その為にいろんな手を使う人もいます。それこそ犯罪を犯す者もいますし。女性のドロドロしたした部分を知ったら男性は引いてしまいますよ。本当にこんな呪いをかけた邪神を怨みますよ」


確かに男性より女性の方が表裏が凄いしな・・・。そう思う理由には、前の世界でトラウマになるような事があったのだ。それが年齢=彼女なしの原因になっている。

中学3年の時だ。学年1のアイドル的存在の娘に恋をした。高嶺の花だとは思っていたが、当たって砕けろの精神で見事に砕けた。しかし、空手の世界大会で3連覇しメディアにメダル候補と取り上げられたりし始めた後の事だった。今まで相手にもされなかったその娘が急に話しかけて来るようになった。喜んでいたのもつかの間、俺はその娘の本性を見てしまう。部活の後1人残って自主連していたら廊下から女性の話し声が聞こえた。


「最近、高宮に話しかけてるけど何で?」

「だってオリンピックメダル候補でしょ?そこそこ優良物件だし、メダル候補の彼女だったら、テレビに出たりできそうじゃん。それがきっかけで芸能人になれたりするかもしれないでしょ?それに喧嘩も強そうだし、なんか使えそうじゃん」

「確かに。メダリストを支えた美少女的な?」

「そんな感じ。」


流石に俺もその話を聞いてしまった時は、女性自体を嫌いになりかけた。今は其処までではないが、今まで以上に女性の内面を気にかけるようになった。

話を戻すが、ミレーヌの話に気になる事があった。邪神の呪い?邪神なんてものがこの世界はいるのか?俺は気になり聞いてみる。


「邪神の呪い?っていったいどうゆうこと?」


「それは昔から伝わるおとぎ話なんだけど。ある女神が1人の人間の男性を好きになり、その女神は神の力を捨て人間になり、その男性と一緒になったのだけれど、その男性は金遣いが荒く借金を重ねその女神を奴隷商に売ってしまったの。神の力迄捨て好きになった男性に裏切られた女神は、その男性を殺し生け贄として邪神を呼び出し、邪神の力を得て人間に呪いをかけたから男性が生まれづらくなった。っていう話なの」


ひどい男がいたんだな。女神様も報われないよな。あの駄女神?もとい、女神様の知り合いだったりして。そんな事を考えているとミレーヌから声をかけられる。


「見えて来ましたよ。アレがこの国の王都カルナディアですよ」


見てみると先にはとんでもなく大きな街と、その中心には中世ヨーロッパにあったような大きな城が見えた。



今後の投稿予定ですが、二日に1話のペースでしていきます。

是非、ブックマーク&評価宜しくお願いします。

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