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第2章 王宮★5★

「ライルさん、先に言っておいてくださいよ。ビックリしたじゃないですか」


「毎年反応が楽しみでね。でもジャスティが初対面の冒険者にあんなに気さくに話したのは初めてだぞ」


「そうね。去年よりも楽しそうだったもんね」


「それなら良かったですけど‥‥」


 取り敢えずは印象は悪くなかったみたいなので少し安心した。後は昼食会で何事もなければ良いのだが。テーブルマナー等なんとなくしかわからないので、他の人の真似をすれば良い程度にしか考えていなかった。しばらくすると今度は侍女らしき人が来て準備が出来たので案内をしてくれた。案内された部屋に入るとフランス料理のように皿とスプーンがセットされており、やはりコース料理のようだ。他の人達はまで来ておらず俺達が席についてから来るようだ。席に付き待っていると扉が開けられ、王様とその後に王妃様と思われる女性が続き、その後にサリーちゃんと同じくらいの女の子と男の子が入ってくる。その後、貴族らしき夫婦が二十歳位の娘をつれて二組入ってきた。


「それでは紹介しよう。王妃のスカーレットと王女のティアナ、王子のウォーレンだ」


「スカーレットです。皆さん宜しくお願いします。とても強い冒険者の方達だと王から聞いておりますわ」


「ティアナと申します。歳は15になります。宜しくお願いします」


「ウォーレンです。歳は13になります。強い冒険者の方に会えて光栄です」


 王子と王女は王族なのに礼儀もしっかりしているがティアナ王女は俺をずっと見ている。その後の貴族達も自己紹介を終えると料理が運び込まれてきた。料理を食べてみると流石に王宮の料理で今まで食べたことがない程美味しかった。料理も進み話も弾んでくるとしきりに俺が質問責めにあうようになった。王子や王女も自分と然程年齢が変わらないのにSランクに勝ち優勝したことで興味を持ったようだ。貴族はクレンスフォード家程ではないが出来れば娘と結婚して欲しいとアピールしてくる。その度に怒りを堪えているミネアさんが面白かった。そんな中ティアナ王女が場を凍らせる質問をしてきた。


「ユウキ様はどんな女性がタイプですか?」


 その場にいた女性達は手を止め俺を見る。料理を運んでいた女性達も立ち止まり俺を見る。みんな俺の答えを息をのみ待っている。


「一緒にいて安らげる人が良いですね。後は料理のうまい人ですかね」


 やんわりと貴族や王族の女性ではすることの無い料理も付け加えておいた。すると困った顔をする貴族の女性達とは反対に料理を運んでいた女性達は笑顔になる。普段から料理をしているかどうかで反応が別れている。ミネアさんは勿論ガックリしていた。


「そ、そうですか。歳はどうですか?」


「歳は関係無いですね。あまりにも小さい女の子はダメですが、好きになるのに年齢差は関係無いと思ってます。若い女性は確かに魅力的ですけど、年令を重ねた女性も成熟された魅力を感じますしね」


 俺はロリコンでもないし熟女好きでもない。しかし好きになったら関係は無いと思う。どちらにも魅力はあるので良いと思う。俺の答えには場にいる女性達みんなが笑顔になる。何故か貴族の奥様方も笑顔になっている。流石に人妻は後でトラブルになると困るので勘弁したい。俺の隣でミネアさんは小さくガッツポーズをしていた。


「ユウキさん、もし良かったら私の娘を貰ってはくれませんか?」


 一人の貴族が思いきって口にした。その瞬間だった。


「「ダメです!」」


 ミネアさんが声を上げるがティアナ王女迄声を上げたのには驚いた。声を上げた二人も咄嗟にしまったと思ったようで、その後の言葉に詰まっている。俺は仕方なく助け船を出す。


「スミマセン。今は竜王祭で優勝することしか考えてないので結婚はまだ考えてないので申し訳ございません」


 言った貴族も、ちょっといきなり過ぎたと反省をしていた。王様と王妃様はやれやれと言うような顔をしていた。


 その時だった。俺とライルさん、後は王様もちょっとした異変に気が付き警戒を強めた。



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