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第2章 Aランクの異世界転生冒険者 ★17★

 俺はサリーちゃんに事の説明をし何とか許してもらうことができた。しかし俺はサリーちゃんあの夢のような感触を暫くは忘れることはできないだろう。宿屋に着きおかみさんにはスラムの人に拐われたが間一髪助けたとだけ話したため特に怒られることはなかった。逆にまたサリーちゃんをたすけたことでおかみさんからお礼を言われてしまった。俺のせいで巻き込まれてしまったので少し心が痛かった。俺は、今後貴族に絡まれたりしないためにもどうすれば良いかライルさんにでも相談してみようとど考えながら今日は眠りに着いた。翌日は他の冒険者と時間をずらし昼前にギルドへ向かった。


「こんにちは。今日はライルさんは居ますか?」


 俺はユーリさんに聞くと、いつも通りギルド長室に居るとのことなのでギルド長室に向かった。ノックをし中から返事がしたので俺は中に入る。


「ライルさん、こんにちは」


「ユウキ君か、今日はどうしたんだい?」


 俺は昨日の事をライルさんに説明をした。


「ギルの奴はそんな馬鹿な事をしたのか。ほんとにすまなかった。奴には厳しい処分を言い渡しておく」


「俺には何か処分とかはあるんですか?」


「ギルドは基本冒険者同士の揉め事には関与はしないのだが、度を越えている場合や一般市民を巻き込んだ場合は処分の対象になる。相手を殺してしまった場合もだ。君はどちらかと言えば今回は被害者になるので特にはないよ」


 取り敢えずひと安心だ。まぁ怒りに任せてギルを殺していたら危なかったな。そして俺は当初の目的の、今後貴族にちょっかいを出されない様にするにはどうしたら良いか聞いてみた。


「1番確実なのは貴族よりも権力を持つことだ。まぁ王族と結婚すれば良いんだが‥‥嫌みたいだな。後は、Sランク冒険者になることかな。Sランクの冒険者は貴族と同程度の発言力はある。むしろSランクになると貴族になったと思ってもらっても良い」


「ライルさんも貴族なんですか?」


「私はギルド長という立場の方が良かったので貴族ではない。しかしこの国の他のSランクの冒険者達は、爵位をもらい貴族になったり王族と結婚した者もいるな」


「Sランクにはどうすればなれるんですか?」


「カルナディアでは今度ある竜王祭で良い成績を残せば国王からSランクと認められる。私は準決勝で負けたが、国王より実力を認められなることができた。なので上位4名に入れば大丈夫だろう」


 竜王祭で優勝したいと思っていたが、今の俺の問題を解決出来るのであれば一石二鳥だ。となると先ずは予選を突破しなくてはならない。ライルさんはギルド長になってからは竜王祭には出てないらしいが、この国のSランクの何名かは腕試しの為予選に参加したりもするらしく他国でも同じらしい。しかし良く考えるとそれって年々Sランクになるのが難しくなるんじゃないか?そして新しくSランクになった冒険者は今までのSランクよりも強いってことになるのではないか?俺はライルさんに聞いてみる。


「確かにそうなるな。だが、あくまでもこの国の基準だ。他の国のギルドでSランクになる条件はわからないんだ。それにこの国でもSランクの冒険者が毎年参加してくる訳でもないからな」


「Sランクになるには運も必要と言うことですか」


「まぁそう言うことだな」


 ライルさんが竜王祭の予選は一週間後に行うことを教えてくれた。場所はライルさんと模擬戦をした場所だ。予選は木製の武器を使うらしいが本選は普段使っている武器で良いらしい。なんでも聖地にある闘技場には、古代遺跡から発掘された精霊石が結界に使われており試合中に負った傷は闘技場を出れば消えるらしく死ぬことはないらしい。つまり全力でやって良いと言うことだ。それまでにはマサムネ達に頼んだ防具も出来るので早めに頼んだおいて良かった。俺はあらかた聞きたいことも聞けたので部屋を出ようとすると、ライルさんが俺に「期待しているよ」と声を掛けてくれた。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「おいギル!予定の3日は過ぎたぞ。どうなってる」


「あんたか‥‥‥。俺はこの依頼を下ろさせてもらう。違約金も払う」


「どうしたんだ?あれだけ大口を叩いていたのに」


「あのガキ、Aランクなんて強さじゃねえよ。ライルに勝ったのも頷けるよ」


「そんなに強かったのか?」


「手を抜かれてるのに相手にもならなかった。忠告しておくぞ。奴には手を出すな!カルナディアからクレンスフォード家が無くなりたくないならな」


 ギルは男に向かって深刻な表情で言いはなった。男は何も言えぬまま屋敷に戻る。


「ギルは駄目だったようです。もうユウキとかいう奴のことは諦めた方がいいのでは?」


 男は主人らしき男に、ギルがユウキと戦闘をし全く手も足も出なかったことを伝えるが声をあげ笑って言い返される。


「Aランクのギルが相手にもならないなら余計に欲しくなるではないか。何か別の手を考えろ。何としても手に入れるのだ」


 男は困りながらも返事をし新たな策を考えなければいけなくなった。


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