表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/243

第2章 Aランクの異世界転生冒険者 ★14★

 ギルドへ戻りユーリさんに討伐終了の報告をする。前と同じように水晶に触れ討伐確認をしたらユーリさんは苦笑いをしていた。


「相変わらずすごいですね。普通のAランクの冒険者がソロで倒せる数じゃないですよ」


「レベルもそこそこ高いんで何とかなったんですよ」


「聞いても良いですか?ユウキさんって今、レベルどれくらいあるんですか?」


 俺はライルさんを越えた嬉しさもありスキルじゃなくレベルだったら教えても良いかと軽い気持ちで答えた。ユーリさんが可愛いからっていうこともあるが。


「今回の討伐でレベル82に上がりました」


 俺のレベルを聞いてユーリさんが固まってしまった。俺は何か不味かったかな?と思い聞いてみた。


「ユーリさん。どうしたんですか?」


「82って!この国の冒険者の中でトップじゃないですか!」


「そ、そうなんですか? でも、レベル=強さではないじゃないですか。スキルとかステータスとかもありますし」


「そうですけど‥‥‥」


 ユーリさんは納得してないがあながち間違ってもいない。どんなに強い冒険者でも毒を食らってしまえば、回復手段がない場合は死んでしまうのだ。まぁこの国でレベルがトップになったのであれば竜王祭の予選も大丈夫だろう。俺はスキルもステータスも普通じゃないしな。そんな事を考えながら報酬の金貨5枚を受け取った。その足でオークソルジャーも買い取ってもらうためレイラさんの所にいく。


「レイラさん。今日も買い取りお願いします。」


「ユウキか。今日は魔物かい、それとも素材かい?」


「今日はオークソルジャーなんですけど、3体あるんですよ。依頼でオークの集落を壊滅してきたので」


「全く。あんたは少し限度を覚えな。どうせソロで行ったんだろ?」


「あんまり俺のスキルを知られたくないんでしょうがないじゃないですか」


「まぁ確かにそうなんだけど‥‥。あんたはまだ何かありそうだしね」


 レイラさんは俺をジロジロ観てくるが流石に全部を教えるわけには行かない。俺はレイラさんに今回の依頼の前にギルさんともめたので、ギルさんのことを聞いてみた。


「アイツは確かにAランクだけど、強いって言うよりもずる賢いんだよ。目的の為には手段を選ばないような糞やろうだよ。ユウキ!あんな奴とパーティーを組まなくて正解だよ」


 レイラさんの話を聞いてパーティーを組まなくて本当に良かったと思った。初めは下手に出て自分の思い通りにならないと機嫌を悪くする。余り近づきたくない人種である。


「貴族と繋がっているって噂があるんだ、ユウキ気をつけるんだよ。ライルから聞いたけど、貴族に狙われてるんだろ?」


「聞いたんですか、大丈夫ですよ。そんな事よりオークソルジャーの買い取りお願いしますよ」


 俺はレイラさんから金貨3枚と銀貨60枚を受け取った。これで手持ちも12金貨を越えた。よく考えれば日本円で一千万以上を持ち歩いていることを考えたら恐ろしくなった。しかしよくよく考えたら、ポケットへ出し入れするときにアイテムボックスを使えば誰にもスキルがバレないし無くす心配もないことに気づいた。機能は最早、猫型ロボットのポケットと一緒である。


 その頃宿屋では‥‥‥‥‥‥



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「サリー!パン屋に行って夕食分のパンをとってきておくれ」


「わかった。じゃあねちょっと行ってくる」


 サリーがパン屋に向かっていると1人の男性から声を掛けられる。


「君、ユウキの泊まっている宿屋の娘だよね?」


「は、はい。何か御用ですか?」


「ユウキの奴が依頼でしくじってな。怪我をしてギルドに運ばれてきたんだ。それであんたにも伝えて欲しいと言われてな」


「ユウキお兄ちゃんは大丈夫何ですか?」


「少しやばくてな。俺とギルドに来てもらっても良いかい?」


「わかりました」


 サリーは前を走る男に付いていく。あまりにも気が動転していて途中裏道に入りそこがギルドに向かう道ではないことに気付かなかった。急に男が立ち止まりサリーの足元にナイフを投げる。


「急に何を‥‥‥あれっ!体が」


「ちょっと静かにしててもらうからな」


 男は闇魔法を使いサリーの意識を奪う。


「ユウキお兄‥ちゃ‥ん‥‥」


 意識を失って倒れたサリーを担ぎ上げ、男はそのまま裏道の奥へと消えていった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ