表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
221/243

第5章 嵐の前の静けさ★9★

 部屋の中に入るとライルさんとジャスティ王がいた。二人とも神妙な顔をしている。


「ユウキ君、急に呼び出してすまない」


「いえ、依頼を終えた所だったんで戻ってくるつもりでしたし。でも一体何があったんですか?」


「セフィールドのハンターギルドから伝書鳩が届いたんだが1人のハンターが虐殺を繰り返しているらしい。それでうちのギルドに助けを求めてきた」


「セフィールドって、あのナルシストのレオンとか言うハンターがいる国じゃない?」


「あぁ、竜王祭で俺とやった‥‥‥でもアイツもSランクだったはずだけどやられてしまったのか?」


「その事なんだか‥‥‥手紙にはそのレオンと言うハンターが事件を起こしてるらしいんだ」


「アイツがですか!確かにSランクでそれなりの強さでしたけど1度に何人もの冒険者を相手に出来るほどではないと思うんですけど」


「そうですよ。それだけの犯罪を犯せば国の兵も動くはずですし。それなのにカルナディアのギルドに助けを求めてきたんですか?」


「確かにそうだな。ウェールズは王都だ。王宮には数百の兵や騎士はいるはずだ。幾らSランクとはいえ敵うはずがない」


 皆が考え込む。


「やはりユウキ君達にセフィールドに行って貰うしか‥‥‥」


「ちょっと待ってくれライル。この件は一旦国で預からせてもらえないか?」


「別に構わないがどうしてだ?」


「実はセフィールドの王子と俺の娘の縁談が前から持ち上がっていたんだ。だからウェールズの様子を確認する為にも国から使者を送る予定になっていたんだ」


「そういう事ならば別に構わないが‥‥‥」


「状況がわかり次第連絡はする。勿論ユウキ達にもな」


「わかりました」


 俺達はギルドを後にした。ジャスティ王達の方で問題が片付くのであればそれに越したことはない。俺はあまり面倒事に巻き込まれたくないので少しほっとした。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「なぁジャスティ、様子を見に行かせるんだったらそれこそユウキ君達が適任だったんじゃないか?」


「いつも厄介事ばかり押し付けていたら申し訳ないだろ?それにあの4人はギルドに所属しなくても特に困ることもないだろう。機嫌を損ねて冒険者を辞められたらそれこそ大きな損失だろ?まぁ俺達の手に終えないような場合は別だがな」


「余計な気を使わせたみたいだな。すまない」


「なぁに、気にするな」


 酒を飲みながら二人は談笑する。しかしこの時まだ二人は気付いていなかった。セフィールドだけではなく、この世界全てを巻き込む大きな問題になっていくことを‥‥‥



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 敵をわざと逃がして逃がした敵をピンチになってから倒す マッチポンプかな?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ