第4章 魔族VS人間★15★
「あの竜巻はミネアか‥‥‥それにこの気配はルシフェル。だが前よりもかなり強い気配だ」
ベルゼバブは少しずつだがダメージが蓄積し動きがどんどんと鈍くなってきている。
「俺も早く決着をつけないとな」
俺は全属性を纏う。魔力は光輝き神の魔力へと変わっていく。俺の姿をみて本能なのかベルゼバブは警戒し後退りする。
「お前みたいな脳筋は嫌いじゃないが勝負だからな」
俺はタケミカヅチを鞘にしまい居合の構えを取る。風の音だけが聞こえるなか緊張に耐えきれずベルゼバブが動く。その瞬間俺は目にも止まらぬ速さで動きベルゼバブを斬る。おそらくベルゼバブには俺が消えたように見えたはずだ。当たりを見回し俺を見つけると向かってこようとする。しかしベルゼバブは動くことが出来ない。余りの切れ味に胴体が切断されていることに気付いておらず前のめりに倒れる。そこで始めて自分が斬られていることに気付く。
「ぐぅおー!」
この状態でもまだバーサクのスキルの効果は消えずまともに話すことが出来ないようだ。
「それじゃあな」
俺は動けないでいるベルゼバブの頭にタケミカヅチを突き刺す。ベルゼバブは動かなくなり息を引き取った。
「ベルゼバブのスキルに欠点があって助かったな。このステータスでルシフェル並みに頭が切れていたら危なかったな。それにタケミカヅチもかなりの強さだな。マサムネとムラマサさんに感謝だな」
俺はミネア出した竜巻の方に向かった。
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その頃ミネアの作り出した竜巻の中はとてつもないことになっていた。
「ユ、ユキネ‥‥‥ちょっと張り切りすぎじゃない?」
「サタンさんやユウキさんは魔神と戦っているんですよ!それにミネアさんだって数百体の魔物を倒してますし。私もこれくらいしないと‥‥」
竜巻の中はオークやリザードマンの死体で山が出来ていた。始めミネアはユキネを支援魔法で補助したり、後方から魔法で援護していたが途中からはただ見ていた。
「これで最後です!」
最後にオークジェネラルを倒し500近い魔物を殆ど1人で斬り捨てた。
「全くユキネは負けず嫌いなんだから」
ミネアが竜巻を消すとユウキが走ってくるのが見えた。
「ユウキさん、こちらは終わりましたベルゼバブの方は?」
「なんとか倒したぞ。それにしてもこの魔物の死体の山は凄いな」
「ユキネが張り切っちゃってね。私だけ何もしてない!って」
「このクラスの魔物ならユキネをとらえることは出来ないだろうからな。良くやったな2人とも。後はサタンだが‥‥‥」
「どうしたんですかユウキさん?」
「少し嫌な予感がするんだ。さっきルシフェルの気配を感じたんだが、明かに前よりも強力な気配だったんだ」
「大丈夫よ。サタンだって元は魔神最強だったんだから」
「だと良いんだが‥‥‥早くサタンの所へ行こう」
俺達はどこか不安を覚えながらサタンとルシフェルが戦っている場所へ急いだ。




