第4章 新しい刀★9★
「ラファエルの時と同じように先制で俺とサタンとミネアとで全魔力で魔法を放つ。事前に精霊王様の所に行って魔力を回復する薬を貰っておけばかなりの数を減らせるだろう」
「もしかするとそれで終わったりしちゃうかもね」
「ユウキさんは加減してくださいね。本当に土地に被害が出てしまうので」
ミネアは気楽に話をするがサタンは本気で心配している。神様と同じ魔力というのはそれほど協力なのだろう。俺もあの魔力で全力で魔法を使ったことがないので気を付けなければいけない。
「ある程度数を減らしたら、残った魔物はミネアとユキネで、魔神二人は俺とサタンで。どうかな?」
「良いと思います。私とミネアさんがユウキさんとサタンさんの戦闘に邪魔が入らないようにします」
「サタン、魔神の内1人は任せても良いか?」
「はい。1対1ならベルゼバブでもルシフェルでも負けません」
すんなりと作戦は決まり、俺は明日精霊王様の所に薬を貰いに行くことにした。その後にマサムネの所にいけば良いだろう。
翌朝食事を食べながらサタンはまだ精霊王様に会っていないので一緒に行くことにした。精霊の森の入り口に転移を使い移動する。入り口にいた精霊は俺の事を知っているらしく、挨拶をすると直ぐに通してくれた。すれ違う精霊達は皆俺を見る。カルナディアで女性に見られている時と同じようだ。精霊は殆どが女性だから男性が珍しいのだろう。精霊王様のいる城に着くとライトニングが出迎えてくれた。
「精霊達が騒がしいので様子を見に来てみたらユウキさんだったんですか。どおりで‥‥」
「久し振りだな、でも俺だとどうして騒がしくなるんだ?」
「魔神を倒して精霊王様の加護を受けた男性ですよ、精霊達からの憧れの的なんですよ。そういえばそちらの女性は‥‥‥って、魔神サタン!」
「ライトニングはサタンを知っているのか?」
「知ってるも何も魔族最強の魔神じゃないですか!何故ユウキさんと‥‥」
ライトニングは直ぐに戦闘態勢をとる。
「サタンは俺の妻だ」
「どおりで‥‥‥‥!?今なんて?」
「だから、俺の妻なんだよ」
「え~っ!!!」
ライトニングの大声に辺りの精霊が驚いている。城の中からも何事だとウェンディーネや他の精霊の長達も集まってきた。
「取り敢えず説明するから精霊王様の所に行かないか?」
「わかった‥‥‥。でも大丈夫なんですよね?」
「大丈夫だよ。でも後で驚いても知らないからな」
「?」
俺達は城に入り精霊王様の部屋に入る。
「久し振りですねユウキさん。それに始めましてサタンさん。エリス様から話は聞いています。それで今日はどういった用で?」
「精霊王様!サタンですよ、魔神サ・タ・ン!何故そんな悠長に‥‥‥」
「ライトニングも落ち着きなさい。他の長達もです。先ずはサタンさんはもう魔神ではありません。エリス様の加護で女神の使徒になったのです。そうですよねユウキさん?」
「精霊王様、もう少し黙ってても面白かったのに。まぁおっしゃる通りです」
「魔神サタンが女神の使徒‥‥‥?それは一体?」
精霊王様が笑顔で俺に説明するように話してきた。




