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第4章 新しい刀★5★

 女性達の準備も終わりサリーを残して俺達はギルドに向かった。獣人の国のウェルズが魔族によって壊滅させられたことはまだ知られてないようでロビーは何時もの光景だった。


「私は仕事がありますので一緒には行けませんが‥‥」


「心配するな。別に今日どうかなるわけではないんだからな」


 俺達はユーリは別れライルさんの部屋に向かう。ノックをして入るとレイラさんもいた。


「久し振りだなユウキ君、それにミネア、ユキネさん、今日は呼び出してすまない。そちらの女の子は?」


「お久し振りですライルさん、レイラさん。彼女はサタンと言います。先ずジャスティ王に会いに行く前に話しておくことがあります」


 俺は精霊の国で魔神のラファエルと戦い倒した事、そしてサタンが魔神で俺と結婚し妻になった事を説明する。驚きを隠せないライルさん達だがやはりサタンが魔神と知り警戒をしている。


「1つ言っておきます。サタンは人間に危害を加えたりは絶対にしません。それでもサタンを嫌悪の目で見るようであれば、今回の魔神の件に関して俺達は手を引きます」


「わ、わかった。決してそんなつもりではなかったのだが」


 やはり魔神と言うことで心から納得はしてないだろうが、俺が手を引くことの方が不味いとわかっているからこそ納得せざるを得ない。


「それにしてもユウキ君が魔神ラファエルを倒していたとはな。どうして言ってくれなかったんだ?」


「俺は厄介事が嫌いなんですよ。俺が妻達と楽しく生活する為の障害になるから倒しただけです。世界を救うとかそんな大それた事思ってませんよ」


 今更ながら俺の考えを聞いてレイラさんは笑っている。ライルさんも苦笑いだ。


「そうだな、始めからユウキ君は厄介事が嫌でSランクになったんだったな。ではそろそろ王宮に向かうとするか」


 俺達はライルさんが用意していた馬車に乗り王宮へと向かった。兵士達には事前に話が通っていたようですんなりとジャスティ王に面会することが出来た。


「今回は急な呼び出しですまない。ユウキよライルから話は聞いてると思うが、今後の魔族の動向では次に狙われるのはアルヘイムだろう。その次は我がカルナディアと予想される。それで今回アルヘイムより応援の要請が来た。アルヘイムは我がカルナディアだけでなく他国にも要請を出し連合軍を組織し魔族を掃討することにしたらしい」


 実際のところアルヘイムの聖女は他国の事なんかより自国の防衛の為に考えた策なのだろう。他国も自国の戦力のみで戦うよりは、連合軍で魔族を迎え撃つ方が勝率が高いと踏んでの参加だろう。


「それで今回ユウキ達にはその連合軍への参加を頼みたいのだがいかがだろう?」


 ライルは渋い顔をしている。俺の返答がわかっているからだろう。


「今回は辞退させていただきます」


 俺の返答に回りにいた大臣や騎士から批判の声が上がる。「国を守る気がないのか」や「所詮Sランクの冒険者でも魔族に臆した」等かなりの言われようだ。


「理由を聞かせてもらっても構わないか?」


「俺の家族や親しい友人に危険が及んでいるのなら直ぐにでも戦います。ただ今回の連合軍には国の利権が関わってますよね?」


 あえてライルさんは何も言わなかったが、今回の魔族との戦闘で功績を上げた国は、今後の国交で大きな影響力を持つことになるだろう。国としては今回魔族を掃討する必要は余りない。撃退させ魔族が今後攻め込んでこなければそれで良いのだ。俺が竜王祭で優勝したからからこそチャンスと思っている人が大勢いるのだ。


「‥‥‥それは否定はせん。だが貴様もカルナディアの民であろう、国の為に働くのは当たり前だ!これだから庶民出の冒険者は」


 貴族らしい男性が声をあげる。ライルさんもジャスティ王もしまったという顔をした。


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