第4章 神魔石★2★
俺は直ぐに魔力闘衣を使い雷の属性を纏う。ダークドラゴンに効果があるのは光属性なのだろうが余りにも魔力に違いがありすぎるため攻撃を防ぐことが出来なさそうな気がしたからだ。ダークドラゴンはブレスを放つ。俺とサタンちゃんは何とかかわすがブレスの当たった岩などはドロドロと溶けていく。熱で溶けるのではなく溶解したような感じだ。あんなブレスをまともに受ければ確実に死んでしまうだろう。
「さぁどぉするかな‥‥サタンちゃんは何か良い案はあるかい?」
「普通なら光属性の攻撃ですがここまで魔力に差があるのでは効くかどうか。ただダークドラゴンは倒せとは言ってないので、何かダークドラゴンを納得させる攻撃が出来れば‥‥‥」
確かにスノードラゴンも力を認めて貰っただけで倒してはいない。中途半端な攻撃ではダークドラゴンも納得しないだろう。そこで俺は1つ思いついた。ラファエルを倒したとき俺は2つの属性を天照に付与させて攻撃した。その時は1つの属性を付与したときよりも強い攻撃をすることが出来た。魔法も単体よりも合成魔法の方が威力が高く汎用性がある。ならば魔力闘衣で複数の属性を1度に纏うことが出来ればもしかしたら‥‥‥俺はそんな事を考えているとサタンちゃんの声が響く。
「ユウキさん危ない!」
色々と考えていたことによって出来た隙をダークドラゴンは見逃さなかった。俺に向かって爪を振り下ろしてくる。しまった、そう思った瞬間だった。サタンちゃんが俺を突き飛ばす。吹き飛ばされながらもサタンちゃんを見ると俺の代わりにダークドラゴンの攻撃を食らってしまっていた。
「サタンちゃん!!」
サタンちゃんは地面に叩きつけられ、口から血を吐いていた。魔神最強のサタンちゃんだから即死はしていないがかなりのダメージを負っている。ハイヒールでも直ぐに回復するのは難しいだろう。俺はサタンちゃんにハイヒールを使おうとするが止められる。
「ユ、ユウキさん。私に回復魔法を使う魔力があるならばその魔力も攻撃に使ってください」
いくら魔神とはいえ、女の子に守って貰った上に怪我をさせてしまった事が俺はとても不甲斐なかった。俺は覚悟を決める。今まで試したことはない。体にどんな反動があるかわからないがそんな事を言っている時ではない。今は俺がサタンちゃんを守らなければいけないのだ。
「ダークドラゴン!あんたは少しやり過ぎたよ‥‥」
俺は自分が使える7つの属性を全て1度に纏った。




