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第4章 精霊の森★5★

 ウェンディーネの話だと精霊の森はここから一時間程歩くらしい。ライトニングみたいに転移出来ないのかと聞いたら精霊の中でも転移のスキルを持っているのは半分ほどらしい。それほど珍しいスキルを人間が持っているなんてと少しぼやいていた。精霊の森に向かっている間に何度かワイバーンが出たが、レベルを上げたいので全て俺達で倒した。アサルトワイバーンもそうだがワイバーンもここまで出る魔物ではないらしい。厄介ごとに巻き込まれなければいいなと思いながら歩いていると森の中に民家がある場所が見えてきた。


「あれが精霊の森です。森の中に精霊樹と言う樹があり、その回りに私達精霊が家を建てて住んでいるんです」


「昔聞いたおとぎ話のエルフのようね」


「ユウキさん達の世界のエルフと似たような暮らしをしています。エルフ自体が精霊の子孫ですので」


「そうなんですね。確かにどことなく雰囲気が知っているエルフに似ていますね」


 精霊の森の入り口には真っ赤な髪の色をした二人の女性が門番のように立っていた。


「ウェンディーネ様!ご無事でしたか!アサルトワイバーンとワイバーンの群れがウェンディーネ様の向かった方へと飛んでいくのが見えたので精霊王様が救援隊を派遣するところでした」


「私は大丈夫です。この方たちが助けてくれました」


「ウェンディーネ様!コイツらは人間ではないですか!どうやってここへ!」


「邪悪な者達ではありません。ライトニングの知り合いのようです」


「ライトニング様の!確かにあの方は少し前まで人間界に行ってらっしゃったはずだし‥‥‥」


「ライトニングが加護を授けているようですので問題ないでしょう。このまま精霊王様に無事を報告しに行きますので」


「わ、わかりました」



「あの精霊達はウェンディーネさんに敬語でしたけど‥‥」


「私は水の精霊の長をしているのでそれでです。ライトニングも雷の精霊の長なんですよ」


「うそ!長なのに人間の屋敷に住み着いていたの?」


「ライトニングは長になったばかりで回りからの重圧に耐えきれなくなったみたいで。でも今はちゃんと頑張っていますよ」


 どうやらライトニングも俺と同じで責任などで縛られるのが嫌いなようだ。追い出して悪かったかな、良かったら何時でも遊びに来て良いと伝えよう、そんな事を思いながらウェンディーネについて精霊王の元へ向かった。途中すれ違った精霊達はウェンディーネに挨拶をした後、俺達を物珍しそうに見ていた。


「スミマセン。人間がこの地を訪れるなんてアレス以来なので皆珍しいんですよ」


「英雄アレスを知っているんですか?」


「はい。私もアレスに加護を授けていますから」


 そんな話をしているうちに回りの家とは違って立派な城が見えてきた。


「あれが私達精霊の長と精霊王が住む精霊宮です」


 その城は人間が住むのとは違い、なんとも幻想的な城だった。

 

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