第4章 新生活★1★
今日は引っ越しの日だ。まさか自分がこの世界で家を買ったりするとは思ってもみなかった。
「家も買ったし結婚もするし、それにハーレム‥‥‥俺ってリア充だな」
幸せを噛み締めながら朝食に向かう。朝食を済ませた後おかみさんに挨拶をする。
「おかみさん、今までありがとうございました。サリーも幸せにしますから心配しないで下さい」
「かしこまってんじゃないよ。サリーと結婚するなら私の息子になるのと変わらないだろ。親に気を使ってんじゃないよ」
「おかみさん‥‥‥」
「おかみさんじゃなくお義母さんだろ?それに同じ街に住んでるんだし何時でも会えるじゃないか」
確かに新しい屋敷は宿屋から徒歩10分程で着くのでそこまでお義母さんは寂しくないのだろう。お義母さんと話をしているとユーリがやって来た。
「おはようございます。ユウキさん」
「おはようユーリ」
丁度ミネア達もロビーに降りてきた。サリーは自分の物はアイテムボックスに入れてるので手ぶらで来ている。
「それじゃあユーリの家に行って荷物を取ったら新しい家に行くか」
ユーリの家に行くと荷物は洋服や小物ばかりで大きい物は処分したようだ。俺はアイテムボックスにしまい皆で新居に向かった。新居に着くと街中で見かける貴族の屋敷よりも立派に見える。作業してくれた人がかなり頑張ってくれたのがわかる。
「それにしても見違えたわね。あんなに荒れ放題だったのに」
「まさかギルド職員の私がこんなお屋敷に住めるとは思いませんでした」
「これも全部ユウキさんのお陰ですね」
「私もまさか足が治った上に結婚まで出来るとは思ってもいませんでした」
女性達は口を揃えて俺のお陰だと言う。俺は自分の好きなようにしただけでこんなに喜んでくれる人がいること、そしてそんな人達が俺と結婚してくれたことの方がありがたかった。
「さぁ中に入ってみよう」
中に入るとミネアの実家よりも立派な気がする。本当にあの予算でここまでやって貰ってよかったのか少し気になるが、昨日鍵を貰うときに何も言っていなかったので追加で請求されることはないだろう。立派過ぎて落ち着かない気もするが馴れれば大丈夫だろう。買った家具もあらかた運び込まれている。場所を移動するのはアイテムボックスがあるので大変ではない。先ずは俺とミネアでリビングを、サリー、ユキネ、ユーリがキッチンとダイニングを担当し家具などの配置を直していった。
「次は個人の部屋ね。さぁユウキ行こう。ユウキの部屋が決まらないと私も決められないし。絶対に隣になるんだから」
「ズルいですよミネアさん。私もユウキさんの隣が‥‥‥でも夜中に隣から声が聞こえて来たら我慢できるかどうか‥‥‥」
「それもそうね‥‥‥まぁその時は一緒にしてもらえば良いしやっぱり隣が良いわ」
結局ベッドの大きさの都合もあり1番大きな寝室が俺の部屋になり、階段を挟み反対側が女性達の部屋になった。
「さぁ、少し休んだらパーティーの準備をしなきゃな」
スキルのお陰で整理もあっという間にすんだので俺達はパーティーの準備をし始めた。




