第3章 報告★9★
店主が立ち直るのを待って必要な家具をお願いした。
「先ずは各自部屋があるからベッドとタンスにテーブル、ソファー、女性だと化粧台なんかも必要だろうな。皆それぞれ必要な物を買ってくれ」
「「「「了解!」」」」
各々店内の商品を見たりカタログらしき物を見たりしているとミネアが近づいてきて耳打ちをしてきた。
「ユウキはベッド大きめのを買ってね。小さいとくっついて寝れるけど大きい方が色々とね」
「わ、わかった」
一気にミネアとの夜を想像してしまった。確かにあの時は1人用のベッドだったから、してる時に狭さを感じた。
「あの、ベッドで大きいのはありますか?」
「大きいベッドですか、そうですよね。奥さんが4人ですもんね。‥‥‥私なんてまだ経験ないのに」
視線が厳しいがハーレムライフの為に恥ずかしいのを我慢していると店主はカタログを見せてくれた。オーダーメイドや大きさの関係で店に置けない商品はカタログに載せているらしい。その中でもとびきり大きいベッドがあった。サイズは縦2.3メートル、幅は4.8メートルと見たこともないでかさだ。確か1番大きな部屋なら置けないこともない筈だ。俺は勇気を振り絞って店主に話す。
「このベッドを下さい」
店主は俺が頼んだベッドを見て直ぐに、皆で寝るためだとわかったらしい。若干軽蔑の眼差しを受けながらも俺はなんとか耐えて注文した。
その後はリビングのソファーだったりダイニングのテーブルや椅子等どんどんと決めていった。女性達もベッドはシングル用ではなくダブルサイズを買っていた。各々考えることがあったらしい。店主がチクリと「ダブルサイズで良いんですか?」と聞いていたがミネア以外の3人は顔を赤くしながら頷いていた。
「後は大丈夫か?」
「これ位で良いと思うけど‥‥うん。大丈夫だわ」
ミネアが最終確認し必要な物は揃ったようだ。
「合計でどれ位になりましたか?」
「全部で金貨35枚になります」
「そ、そんなにですか!」
ユーリさんは金額を聞いて驚いていた。1人暮らしをしていたユーリからしたらとんでもない金額だったようだ。確かにかなり高額だが予算的には大丈夫だ。段々金銭感覚がずれてきているなぁと感じていると店主が説明をした。
「1番高額なのがユウキ様の頼んだベッドでして。最高級の素材を使った巨大ベッドで、通常であれば6人位は寝れる大きさのベッドですので金額も金貨10枚となっています」
俺の買ったベッドの話を聞いたとたん皆の視線が俺に集まった。
「ユウキ、確かに大きめのとは言ったけどこれは、その‥‥」
「ユウキさん少し大きすぎるような‥‥」
ミネアは、2人ではなく皆と一緒にと察したらしくユキネやユーリ、サリーに耳打ちする。するとユーリとサリーはまだ経験がないので顔から火が出るほど真っ赤になり顔を隠している。
「ほ、ほら。広いとゆっくり寝れるかなと思って。実は俺、かなり寝相が悪いからさ」
下手な嘘をついて乗りきろうと思ったが、ユキネが爆弾発言をした。
「皆でするのは恥ずかしいけどユウキさんがしたいなら私は良いですよ‥‥」
まさかストレートに言うとは誰も思ってなかったので場が凍りついてしまった。まさかミネアの一言がスノードラゴンのブレスに負けない威力だったので少し気まずくなってしまった。




