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第3章 報告★2★

 メアリーさんの手料理をご馳走になりながら街で会った女性たちの事を話す。


「それは街の警備兵だね。おそらくゼクトさんがミネアが帰ってきてることを知って手配したんだろう」


「ゼクトってもしかしてミネアのお父さんか?」


「えぇ。ゼクト・クレメンス、この街の領主で私の父よ」


「ミネア、1度ゼクトさんに会ってちゃんと話をした方が良いんじゃないかい?何かあってもユウキさんが守ってくれるだろ」


「で、でも‥‥‥」


「今後余計なちょっかいを出されない様にする為にも報告だけはしに行くか?何かあっても絶対に俺が守ってやるから」


「私もです。何かあったら私の居合いで止めて見せます」


「‥‥‥二人が本気を出したらSランクの魔物だって瞬殺しちゃうでしょ。わかったわ、明日は両親の所に報告に行くから二人もついてきてね」


 俺達は宿に戻って休み、翌朝朝食を済ませてミネアの実家に向かっていた。


「ねぇユウキ、何で前に王宮に着て行った服を着ているの?」


「ミネアを貰うって話をするんだ。正装の方が良いかと思ってな」


 俺が歩いていると街の人達の視線が俺を向いているのがわかる。


「ユウキさんがその服を着ていると本当に王子様見たいで格好良いです」


「そう言えばユキネは初めてだったわね。前にユウキが王宮にこの服を着てったらカルナディアの姫様がユウキの事気に入っちゃたんだよ」


「お姫様でなくてもそうなりますよ。」


 ミネアとユウキが余り誉めるので少し照れ臭くなってきた。話をしながら歩いているとミネアがそろそろ着くと教えてくれた。門の所には警備兵がいる。昨日の人達とはまた別の人のようだ。俺はおだてられて調子に乗ってしまい警備兵に声をかける。


「すみませんお嬢さん方、ゼクトさんに面会したいのですが取り次いで貰えますか?」


 端から見たらキザな男性がナンパをしているように見えただろう。警備兵の女性は頬を赤く染め、面会よりも私とお茶をしませんか?と逆ナンしてくる。


「ちょっとユウキ!何してんのよ!ちょっと貴方、お父様にミネアが会いに来たと伝えて頂戴」


 警備兵の女性はミネアの名を聞いた途端に我に返り屋敷に連絡をしに走って行った。


「ねぇユウキ、あんまり他の女性に色目を使って欲しくないんですけど」


「そうですよ!ユウキさんがあんな甘い声を出したら女性の理性なんて一瞬で飛んでしまうんですから」


 明らかにミネアとユキネは怒っているのがわかる。ミネアは青筋を立てて今にも合成魔法を放ちそうになっているし、ユキネは刀に手を掛けている。


「わ、わかったよ。だから少し落ち着いてくれ。俺が調子に乗ってたよ」


 改めて女性は怖いなと思った瞬間だった。

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