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第3章 ゼルト山★5★

 スノードラゴンの威圧に俺は何とか耐えているがミネアとユキネは座り込んで怯えてしまっている。これだけステータスが違ければ仕方がないだろう。俺も力を見せるのではなく討伐しろと言うのであれば直ぐ様ミネアとユキネを連れて転移しているほどだ。スノードラゴンは俺に向かってブレスを吐く。名前通り物凄い吹雪が俺を襲う。俺はファイヤーウォールで吹雪を防ぐ。それと同時に魔力闘衣を使い雷の魔力を身に纏い天照にも流す。雷の精霊の加護のお陰で前よりも纏う魔力の量が上がっているのがわかる。これなら前よりもより速く動けそうだ。俺はブレスが終わると同時にファイヤーウォールを突き破りスノードラゴンに攻撃を仕掛ける。スノードラゴンは意表をつかれたようで俺の攻撃に反応出来ていない。


「うっ‥‥」


 俺は天照を全力で振り下ろしたが硬い岩に当たったかのような音がしドラゴンに傷1つついていない。何とか雷属性のお陰で追加ダメージだけは与えたようだ。俺も切断は出来ないにしろ傷1つ位はつけれるのではと思っていたので弾かれた衝撃で体勢を崩してしまった。


「しまった!」


言葉を発した時にはもう遅かった。スノードラゴンは体を振り尻尾で俺を攻撃してくる。俺は隙をつかれ攻撃を食らってしまいそのまま氷の壁に叩きつけられた。口の中が鉄の味がする。おそらく肋が折れて内臓にまでダメージを負っているのだろう。俺は直ぐにヒールを使い回復する。


「俺の攻撃で傷1つつかないなんて固すぎですよ」


「私の鱗は並大抵の武器では傷1つ付けることはできんぞ。さぁ全力で来るが良い」


「結構本気だったんですけどね」


 俺は合成魔法のヘルファイヤーを使う。スノードラゴンの名前からわかるように属性は氷だ。水属性の上位属性ではあるが火魔法が効果的と思ったからだ。しかし放たれたヘルファイヤーはスノードラゴンの翼から繰り出される風によって軌道を反らされてしまう。


「合成魔法とはあのアレス坊やの様だな」


「あの英雄を坊やですか‥‥面識あるんですか?」


「お前と同じように力を試してやった事がある。人間にしては其れなりに強かったな」


 伝説の英雄でさえ坊や扱いをしているが、アレスはドラゴンに殺されたなんて話は聞いていない。きっと英雄アレスはドラゴンに力を認められたのだろう。


「なら俺も負けてられないですね」


 俺は新たな合成魔法を使う。これは魔法を合成出来ると知ったときに真っ先に思い付いたが、オーバーキルになりそうだったので今まで使ってなかったのだ。俺は火魔法と土魔法を合成して魔法を使う。


「メテオ!」


 俺が魔法を唱えると上空に現れた無数の岩の塊が炎で燃え上がりスノードラゴンに向けて降り注ぐ。この数と威力ならばいくら俊敏が高いスノードラゴンでも回避は出来ないし幾らかダメージは与えることは出来るだろう。スノードラゴンは腕や尻尾で幾らかは防いでいたが確実にメテオは当たっている。岩の塊でのダメージは殆どないが炎でのダメージは幾らか与えているようだ。


「中々やるな人間よ、まだ名前をちゃんと聞いていなかったな」


「俺の名前はタカミヤユウキ、闘神の2つ名をを持つSランクの冒険者です」


「闘神か‥‥‥成る程。それでは次の私の攻撃を防げたらユウキの力を認めてやろう。但し私も全力でやるからな。アレス坊やは何とか防いで見せた。ユウキも防いで見せるが良い」


 するとスノードラゴンの口に魔力が集まっていくのがわかる。するとブレスとは違う魔力が込められた吹雪が俺を襲う。初めのブレスとは桁違いの威力だ。俺は普通のファイヤーウォールでは無理だと判断しヘルファイヤーをファイヤーウォールの様に使い防ごうとしたが俺のヘルファイヤーが徐々に氷始める。


「なっ!ヘルファイヤーが凍るなんて‥‥‥どうしたら‥‥‥!」


 完全に凍りきったヘルファイヤーは音を立てて砕けちり、俺のいた場所はスノードラゴンのブレスで見えなくなった。

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