第3章 ゼルト山★4★
ドスンドスンと大きな足音が近付いてくる。姿を現したのは体の白いドラゴンだ。
「お前ら何しにここへ来た。人間にはこの場所へ立ち入るなと言っていたはずだが‥‥」
聞いていた通りドラゴンが人の言葉を話している。流石にわかってはいたがかなり驚いた。
「すみません。どうしても氷結石が必要で貴方の住みかにある氷結石を少し採っても構わないですか?」
「私が人の言葉を話せることを知っているようだな。あのエルフの知り合いか?」
「はい、貴方に危害を加えるつもりはありません。氷結石を採ったら直ぐに出ていきます」
「私も暇をもて余していたところだ、私に力を認めさせてみろ。其が出来たら好きなだけ持っていくが良い」
俺は戦闘が避けれない事を覚悟した。だが一方的にドラゴンが攻撃をしてくるわけでなく、あくまでも力を見せろと言ったのだ。俺はドラゴンに鑑定を使う。
スノードラゴン
LV 350
種族:ドラゴン族
体力:4200
魔力:2800
筋力:3600
耐久:4000
俊敏:2500
スキル: 〔水魔法LV10〕 〔ブレス〕 〔人化〕 〔鑑定〕
ステータスは今まで見たことがないくらい高く魔神を圧倒している。これは3人で戦っても勝ち目がないのは明らかだ。
「1つ良いですか?」
「なんだ人間、臆したか?」
「戦うのは俺一人で良いですか?」
「ちょっとユウキ、私も戦うわ!」
「ユウキさん、私もです!」
ミネアとユキネが声をあげるが俺は手を上げて二人を、制止する。
「それは構わぬ。ただお前一人で大丈夫なのか?」
「貴方は自分を倒せとは言わず力を見せろと言った。俺達では勝てないのがわかっているからですよね。俺も貴方と同じく鑑定を持っているのでわかっています」
鑑定を使ったときにスノードラゴンが鑑定のスキルを持っていたので、俺達は最初に鑑定されていただろうと考えた。当然俺が普通ではないことに気づいているはずだ。だからこそ力を見せろと言ったんだろうと思ったのだ。
「中々賢いの人間よ。続きは私が認めたら話すとしよう」
スノードラゴンがそう話すと急に威圧感が上がった。俺は距離を取り天照を抜いて構えた。




