第1章 転生しました‼ ★13★
俺は金貨1枚を無駄にしたことを悔やみながらも防具屋に向かう。Sランクの天照は、金貨1枚以上の価値があるはずである。気にしてもしょうがないと自分に言い聞かせる。そして防具屋を見つけ中に入る。
「いらっしゃいませ」
「すいません、防御力の高い何か軽い装備はないですか?」
俺は店主に訪ねる。俺の戦闘スタイルは盾等で攻撃を防ぐのではなく基本は回避がメインである。天照で相手の攻撃を受けることはあるだろうがメインは先制での一撃必殺だ。動きの邪魔になり俊敏さを無駄にしたくはない。何より全身を鎧で包み盾を持ったサムライなんて似合わない。俺は魔法も使うしな。すると店主が見せてくれたのは黒い革で肩と胸の部分だけを保護し、肩口にはマントもついたライトアーマ的なものだった。
「これはブラックウルフの革を使った物です。軽くて耐久性も優れていますし、一緒になったマントは繊維に魔力を込めて織り上げているので魔力も少し上昇します。値段は30銀貨です」
「後、丈夫な靴もありますか?」
「なら同じブラックウルフの革で出来た靴も着けて35銀貨でどお?」
(鑑定)
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ブラックレザーアーマー
ランク:C
ブラックウルフの革を使った鎧。かなり丈夫でマントには魔力布が使われている
効果:魔力上昇・小
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☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ブラックレザーブーツ
ランク:C
ブラックウルフの革を使ったブーツ。かなり丈夫
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「それでお願いします。」
俺は金を払い早速装備する。Cランク以上の装備には、サイズを自動で調節する魔法がかかっているらしく俺の身体にフィットする。
「ありがとうございました」
俺は店を後にし近くにあった服屋で上下黒い服を2着と下着を買う。全部で2銀貨だ。何で黒かというと2つ名が「漆黒の~」とかってカッコいいとか思っていたからである。この姿で活躍していけば夢ではないはずだ。
これで必要な物はあらかた揃い、後はサリーちゃんへのお土産を買うだけだ。歩いているとアクセサリーを売る屋台がありチラッと見たとき1つ気になるペンダントがあった。涙の形をした水晶が付いたネックレスである。俺は鑑定してみる。
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聖霊の涙
ランク:B
純度の高い水晶を使っており1度だげ死に至る攻撃を代わりに受ける。1度受けると水晶は砕けてしまう
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(これが良いかな)
俺はネックレスを買いお金を払う。1銀貨だった。かなりのお買い得品だ。この世界の人達は鑑定のスキルは誰も持ってないらしい。良いものをどうやって見極めているんだろうと考える。後でレイラさんに聞いてみる事にする
俺は宿屋に戻り中に入ると、おかみさんとサリーは食堂のテーブルを掃除していた。
「お帰りユウキ」
「お帰りなさいユウキお兄ちゃん」
俺はサリーちゃんの所に行き話しかける。サリーちゃんは少し顔が赤くなってる。
「サンドイッチとても美味しかったよ。ありがとう。これはお土産ね」
俺はサリーちゃんの首に聖霊の涙が付いたネックレスをつけてあげる。
サリーちゃんは今までにないくらい顔が真っ赤になっており今にも爆発しそうだ。
「あ‥ありがとうユウキお兄ちゃん」
お礼を言ったサリーちゃんが恥ずかし過ぎてよろめき倒れそうになる。俺はとっさにサリーちゃんを支えると今までにないくらい顔が近づく。
「#※♪*!?」
言葉にも成らない声を上げてサリーちゃんは走って行ってしまった。
「まったく。ユウキは天然だね」
おかみさんは笑いながらその光景を見てにやけていた。




