第3章 Sランク冒険者★13★
宿屋に戻るとミネアとユキネ、サリーが話をしていた。
「ユウキ、帰ったのね!お帰りなさい。それでジャスティ王の依頼はどうだった?」
「なんとか達成出来たよ。流石にSランクの魔物はきつかったけどな」
「ジャスティ王はSランクの魔物の討伐をユウキ1人に依頼したの?」
「あの王も酷いですね。冒険者のSランクと魔物のSランクは全然違いますからね。Sランクの魔物など日の本の国ではSランクの冒険者パーティーでないと討伐は難しいのに」
「今回はどうしても俺が1人でやらなきゃいけない依頼だったんだ。余りジャスティ王の事を悪く言うなよ」
「ユウキがそう言うなら良いけど‥‥」
「後でユーリも来るから、一緒に夕食を食べたら皆俺の部屋に集まってくれないか?」
「良いわよ。ユキネもサリーも大丈夫でしょ?」
「はい、大丈夫です」
「私は片付けをしてからだから少し遅くなるかも‥‥」
「サリーちゃん、私も手伝いますから。花嫁修業と思えば片付けくらい出来なくては」
「わ、私も手伝うわよ!料理は出来ないけど片付けくらい出来るんだから」
自分だけ家事が出来ないと思われたくないようで、ミネアも手伝うようだ。俺は部屋に行き一息着いているとユーリが来たらしく皆で話をしながら夕食を食べていた。
「ユウキさん、料理修行の成果が出ましたよ。この5日間で料理スキルが3まで上がりました。おかみさんにも包丁の使い方が上手いと誉められました」
「流石侍だな。刃物の扱いはお手のものって訳か。新居に移ったら堪能させて貰うからな」
誉められたユキネは少し照れながらも嬉しそうだった。夕食を終えて女性達は片付けをしている。早々と片付けも終わり皆俺の部屋に集まる。ゴエモンさんはまだ飲んでるとのことで、サリーの母親が相手をしている。結構行ける口らしくあちらは盛り上がっている。俺はアイテムボックスからマサムネに作って貰ったゴッドジュエルの指輪を出す。女性陣のデザインは皆一緒だが俺のだけは男性がしてもおかしくないデザインにしてもらっている。
「今回のジャスティ王からの依頼は、婚約指輪の為の宝石を採ってくる事だったんだ。Sランクの魔物、ジュエルタートルを討伐したら宝石は報酬として貰って良い事になってたんだ。それで手にいれたのが、市場には先ず出回ってないSSランクの宝石ゴッドジュエルだ。皆にこれを受け取ってほしい」
女性達は今まで見たことのないゴッドジュエルの指輪の輝きに見とれている。
「こんな宝石見たことないわ!七色に輝く宝石なんて」
「私もです。日の本の国でも見たことも聞いたことも無いです」
「だからユウキさんは魔力枯渇するまで無理をして‥‥‥」
「私がこんなの貰って良いの‥‥?」
俺は一人一人に指輪をはめて行く。女性達は改めて俺と結婚するんだと自覚して喜んでいる。そしてこれからが本題だ。俺はゴッドジュエルの事について話を始める。




