第3章 Sランク冒険者★7★
「ユウキ大丈夫!」
「ユウキさん、あの精霊は?」
ミネアとユキネが心配して駆け寄ってくる。俺は事情を説明する。勿論俺とエリス様の関係は誤魔化して神託で言われたから知っている事にしている。
「じぁあ精霊は居なくなったからこのお屋敷は大丈夫なのね?」
「あぁ。始めの条件通り金貨200枚で買わせて頂きますけど良いですよね?ミネアとユキネも良いよな?」
「「私達は大賛成よ」」
「は、はい!こちらももて余していた物件でしたし、あの有名なユウキ様のご自宅を販売した店となれば箔が付きますし」
初めは値上げされるかと思ったがお互いに利がある様なので助かった。
「金貨30枚を追加しますのでこれで庭の手入れや補修が必要なところを綺麗にしてもらうことは出来ますか?」
「任せてください、新築と遜色ないほど綺麗に仕上げて見せますので」
これで家に関しては問題ない。家が綺麗になったらば足りない家具などを買えば良いだろう。俺は店に戻り金貨230枚を払い書類にサインをし契約を済ませた。
「屋敷の手直しや庭の手入れ等は2週間もあれば仕上げて見せますので。最優先でさせていただきます」
「それでは宜しくお願いします」
家の手入れが完了したら宿屋に連絡をくれることになったので俺達は店を後にした。無事家も決まり俺達はギルドに向かった。ユーリに家が決まったことを伝えるのと、ジャスティ王からの依頼が来ているか確認するためだ。ギルドに着きカウンターのユーリのところに向かう。
「ユーリ、新しい家を決めてきたよ」
「本当ですか?ユウキさん何処ですか?」
俺は場所を教えるとユーリはとても驚いていた。精霊の事はギルドでも知らないらしく値段が高いから売れていないものだと思っていたらしい。
「精霊が住み着いたせいで売れなかったんですか。でもあんな広いお屋敷に住めるなんて夢みたいです」
「中もとても広くて立派でしたよ。私が師匠と住んでいた小屋とは比較にもなりません」
ユーリはとても嬉しいようで喜んでいる。確かによほどの事がなければあんな豪華なお屋敷に住むことなんて出来ないから当然だろう。
「そうだユーリ、ジャスティ王から俺宛の指名依頼が来てないか?」
「確か王宮からの手紙がライルさん宛に来ていたからそれかもしれませんね」
「じゃあライルさんに聞いてみるよ。またなユーリ」
俺達はライルさんの部屋に行き家の購入と精霊の事を説明した。ライルさんもまさか精霊が街中にいたことに驚いたようだ。
「それとユウキ君宛の指名依頼がジャスティから来ているんだが、これはユウキ君と私だけで話をしたいのだけど良いかな?」
「わかったわ。ユキネ、ユーリの所に行ってましょう」
ミネアとユキネは部屋を出て、またユーリのいるロビーに向かった。
「ライルさん、あの二人に聞かせられない依頼って何なんですか?」
ライルさんは地図を持ってきて説明を始める。




