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第3章 Sランク冒険者★1★

 前日は大いに盛り上がり皆が二日酔いにならないようにキュアを掛けておいたので誰も頭痛に悩まされる事は無かった。俺達は朝食をすませてギルドに向かった。ユーリは昨日の宴会の後自宅に帰ったのだが、今日も仕事だと言うことだったのでライルさん達に一緒に挨拶をすることにしていた。


「おはようユーリ」


「お、おはよう。ゆ‥ユウキ」


 俺とユーリが呼び捨てで呼びあったことに回りにいた女性冒険者達が驚きユーリの詰め寄る。


「ちょっとユーリ、どういうことかしら?」


「いきなりユウキ君の事を呼び捨てするなんて馴れ馴れしくない?」


「ただでさえユウキ君が竜王祭で優勝してアルヘイムにファンクラブまで出来てしまったのに。こっちの方が先に目をつけていたんだから」


 詰め寄られたユーリは申し訳なさそうに女性冒険者達に答える。


「実はユウキと婚約をして‥‥‥」


「「婚約!!」」


 女性冒険者達は驚き俺の方を見る。


「ユウキ君、冗談よね?ユーリとぐるになって驚かせようとしてるんでしょ?」


「いや‥‥本当なんだ。ユーリだけじゃなく一緒にいるミネアとユキネ、後は宿屋のサリーとも婚約したんだ」


「そ、そんな‥‥私達のユウキ君が‥‥」


 女性冒険者達は肩を落としぞろぞろとギルドを出ていく。心配したユーリが声を掛ける。


「皆さん依頼は‥‥‥」


「‥‥‥こんな状況で受ける気力なんかあるわけないでしょ!このリア充が!うぇ~ん」


 泣きながら女性冒険者が出ていく。ロビーは俺達以外誰もいなくなった。


「ユーリ、気にすることないわよ。私達は勝ち組なんだもん。それも他に類をみないほどのね。あの娘達の事はほっときなさい」


「何か騒がしいがどうしたんだ?」


 ロビーが騒がしいことに気付いたライルさんが部屋から出てきた。


「おはようございますライルさん。何でもありませんよ」


「おはようユウキ君。先ずは部屋に来てくれ」


 俺はユーリの方を見て頷き一緒にライルさんの部屋に入った。


「んっ?ユーリどうした」


「ライルさん、俺から話します。実は此処にいるユーリ、ミネア、ユキネと宿屋のサリー四人と婚約しました。その報告をしたかったんです」


 ライルさんは驚きながらも笑顔で立ち上がり俺の肩を叩く。


「そうか!それはめでたいな。ユーリも何時までも一人ではなく早く好い人を見つけて一緒になれれば良いと思っていたが、まさかユウキ君とはこれ以上ない人を捕まえたね。ギルドの依頼ならSSランクにも匹敵する難しさだな」


「あ、ありがとうございます」


 涙を流しながらユーリはお礼を言う。自分を拾ってくれた親代わりのライルさんが喜んでくれて嬉しかったのだろう。ライルさんはレイラさんを呼んできて事情を説明する。


「良かったねユーリ!ユウキ、皆を幸せにしないと承知しないからね」


 レイラさんも涙を流しながら喜んでいる。俺は改めて皆を幸せにしないといけないと心に誓った。

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