第二章−廃都市地帯−【プロローグ】
【2026/03/09】投稿時点
活動報告にあります通り、これより10分後に一話も投稿されます。ぜひ一緒にご覧ください。
また、これよりの第二章については一話ずつ隔週で、月曜日の17時に投稿予定です。
もし面白い!続きが気になる!と思っていただけましたなら、毎週の月曜日の投稿をお待ちいただければと思います。
豊かだった生活を失い、大切な人を失い、そしてその日は故郷ともお別れした。
今となっては望郷の念すらも覚えるが……それ以上に、当時は新たな世界に胸が躍りまくってしょうがなかった。
メディと出会うまで外の世界の事など、少しの話の種にするぐらいであったのに。いざ外に出れる状況になったら胸を躍らせていた事を思い出すと、自分が随分と気分屋であったのだと思う。
それとも、人間の気の移りようなど、こんなものなのだろうか?
だがそんな、高揚感に満たされる中でもバチェラを、彼女との約束を忘れる事は無かった。
…………今思い返せば、苦労する生き方だったのかもしれない。それでも、後悔はしていないが。
そんなこんな、最初に辿り着いたのは、確か『廃都市地帯』だった。
「懐かしいね────」
寂れたビルが並び、どれもが廃墟と化して朽ちていた。
そんな場所で、僕らはこの世界の現実と言うものを知った。現状とも言えようか。
そうだ。シャングリラを出たばかりの、何も知らなかった僕らは、外の世界───後に『ディザイア大陸』と呼ぶ事になるこの世界の洗礼を浴びたのだ。




