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第八章‐パラディーサス・パルウァ‐【モノローグ】
僕らの物語を、もしも一冊の本にまとめるのならば。
きっとそれは、結末が簡単に予測できてしまうほど単調で呆気なく、これまでに見たことのある、どんな冒険譚よりも面白みの無い物語だろう。
───だけど、例え面白くないと蹴飛ばされようと、そんな物語の中で、僕らは確かに生きていた。ここまでちゃんと、歩いてきた。
喜んだことも、怒ったことも、悲しんだことも、楽しんだことも。これまでにあった、今の僕を形成するそれらをしっかりと抱えて、僕は歩いてきた。
だから僕は、この本に記すことにした。
面白くとも、つまらなくとも。
これを読んだ誰かが、僕らの轍を、僕と彼女という存在があった証を、少しでも胸に残してもらえるように。
───これより語る物語は、全て真実だ。
だがしかし、その上で少なからず、僕の脚色が入ることは多少なりとも許して欲しい。
だってほら、誰だって、その人生が良いものであったのだと、思って欲しいものだろう?




