26 番街編 牢屋に3名ご案内です
よろしくお願いします。
何故私が、平民の牢屋に入れらるのだ!?
ダリオンは怒りに震えた。
地下牢の最奥、突き当たりの牢に入れられた。
粗末なベッド。掛布。
しばらくして、40歳位の男が連れられて来て牢に入れられた。ドンツキの私の牢の前の通路を挟んだ右に入れられた。
少ししてから、18歳位の若者が左側の牢に。
平民と同じ空気を、吸わねばならんとは!!
「エラソーなおっさん、あんた、何したんだ?」
40男が話しかけてきた。
「ふん!我が家の血を偽った娘を、排除しようとしただけだ」
そう思っていた。何も悪いことでは無いと。
嫁が不義密通した赤の他人の子だと思っていた。だからマリーアンの殺害依頼をした。
、、、知らなかっただけだ。
マリーアンがアレックスの娘だったとは。
姉上の孫娘。
知っていたら、あんな依頼しなかった。ザステイルの後継と認めた。
私は悪くない。
「ふーん。貴族かよ。金持ちは欲深いな。ゴウツクバリさん」
男が嘲笑う。
無礼な男だ。
「ホント、そう。何も悪いことしてない女の子を、殺そうとしたんだ。悪い人だね、ジジイ」若者。
「オレは自分のためにしか殺してないぞ。腹が減ったから殺したし、金を取ろうとしたら抵抗しやがったから、殺したな。言い訳はしねえ。オレはオレのために殺す。持ってるヤツから奪う。でないと、オレが食えなくて死ぬ。ゲームは終わり。負けた。オレが死ぬ番だ」若者が晴れやかな顔で笑った。
何だコイツは、、、動物か?
「王都の浮浪児か。そんなもんだな。オレも似たようなもんだ」40男。
「オレも人殺しだ。処刑を待つ。もう死にたい。あの世で謝罪したい。生きてる人間にも、謝る相手が多い。、、、謝っても、無理だから、死ぬしかない」40男。
「お前らは殺人犯か。処刑されて当然だな。私は違う。私は誰も殺していない」ダリオン。
「殺しを依頼したなら同じだろ。直接殺したのと同じだ。変なジーサン」若者。
「気が合うな。オレもそう思う。野菜を切る人間と、包丁、野菜。野菜を切ったのは人間だ。包丁はただの道具だ。依頼主が犯人だ」40男。
「ふん。屁理屈を。穢らわしい。私の手は血にまみれていない。お前らとは違う。生まれの差だな」
ダリオンが蔑みの目を彼らに向けた。虫けらをみる目だ。
「そうだな。オレらは屠殺場で家畜を殺す。食うのはお前ら。上等な肉はオレらの口には入らねえ」40男が笑う。
「あんたらが何言ってるかわかんねー」若者。
「分からんでいい。どうせ俺達は処刑だ」40男。
「私は処刑などされん!」ダリオン。
「変なジーサン。どーでもいーや。
あーあ、あの子殺すの失敗して良かった。女の子は殺さない主義だからさー。
オレさー、スラムで悪い奴らに捕まって、女の子殺すこと、やらされたんだ。失敗して良かった。何なんだろ、あの力。でも、もう無くなった。アレがあったら鍵開けれたのにさー」若者。
コイツは何を言った?変な事を言ったぞ。
「お前『解錠』できたのか?鍵を開けれたのか?」
40男が、声を張り上げた。
「うん。急に出来る様になった。どんな鍵も開けれたんだ。空き巣しほうだいで便利だったのになー」若者。
ガシャンと40男が若者の牢の方に向かいて、鉄格子を掴んだ。
「お前の母親は?シーラと言わなかったか?」
「シーラ、うん、なんか聞き覚えある。ちっせえ時な。そんな名前の女が世話してくれた。そいつが死んで、それから外で暮らした」若者。
「な、な、お、お前の名前は?」
40男。
「レオン」若者。
ふーん、コイツラは親子だったらしい。
クズの子はクズ。
殺人犯の子は殺人犯になったか。血は争えんな。ふん。
「オレはディオン、たぶん、お前の父親だ。、、、おい、アンタ、ザステイルか?」40男。
「ああ、そうだぞ」
ふふん、とダリオン。
ディオンが笑い出した。
「そうか、そういう事か。ダリオンさんよー、カリアって女を知ってるか?」ディオン。
「知らん」ダリオン。
「ハハッ。お前はそういう男だ。クズだ。
俺も『解錠』を持つ。俺の子供のレオンもな。アイツラは俺等をここで、会わせたんだ。
アンタが殺したかったのはマリーアンだろ?
オレもマリーアンを殺そうとした。
ハハハッ。レオンもだろ?」
「マリーアンて誰だ?」レオン。
ディオンが笑う。ヒーヒー笑う。、
「クズ男の子供はクズ!オレもクズ!オレの子供もクズだ!オレらは人殺しだ!血だ!人殺しの血だ!」
ディオンと言う名前の男が笑い続けた。
「気持ちの悪い男だ」
ダリオンがつぶやいた。
ダリオンは最後まで気づくことは無かった。
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