15 蒸し焼き死?酸欠死?焼死?&恋バナ
よろしくお願いします。
「熱い!!」「助けてくれ!」
男3人が目が覚めて床をのたうち回り始めた。
床はかなりの温度になっている様だ。ベッドの上にいるマリーアンも熱いのだから。
男達はベッドに近づこうとするが、見えない壁があり、弾かれる。
男らの皮膚がヤケドで赤くなっていく。
「可愛そうだけど、遮断しました。この部屋を分割しました。
お互いを見えなくするし声も聞こえなくしました。
ベッドの下に空気の膜を張りました。温泉の底でマリーアン様の頭部に掛けたモノと同じです。
これで、かなり熱を遮断出来るはずです。
しかし私達もどの道助かりません。酸素が無くなって意識がなくなり、あの世行きです。
、、、ねぇ、おしゃべりして気を紛らわしませんか?マリーアン様」
リサが言った。
閉じ込められた狭い部屋。
階下で火事。
見えないけど隣で男達は痛み苦しんでいる。熱さにのたうち回っているだろう。
私達も死の恐怖と部屋の熱気の中で、正気を保つ事は何時まで出来るだろうか?
「うん。これって、私を狙っての、巻き添えだよね。ゴメンね、リサ」マリーアン。
「バカなことを。お守り出来ず、私こそ申し訳ありません」リサ。
「謝りあっても仕方がないわね」諦めたようにマリーアンが言う。
「ええ。最後にお聞きします。マリーアン様はラインハルト様をどう思ってます?好きですか?嫌いですか?」リサ。
「好きよ。大好き。初めて会った日から好き。
面白いし優しいしカッコいいし、素敵よね。私を大好きって言ってくれて大事にしてくれて。バカよね。
私はザステイル家の血を引いていないのに。
貴族令嬢じゃないのに。
私はラインハルト様に相応しくない。
きっと父親はロクデナシなのよ。犯罪者かもね。だからお母様は私に言えないのよ」
マリーアン。
「その理由の為に、ラインハルト様の求婚を断っていたのですか?ラインハルト様が好きだから、と言うことですか?」リサ。
「そうよ。ラインハルト様と初めて会った日、ザステイル伯爵家に着いたらお祖父様がお母様を殴って気絶させていたの。気絶したお母様を蹴っていたの。
お母様に覆いかぶさって、お祖父様やめてって言ったわ。
そしたら『お祖父様と呼ぶな、お前の祖父じゃない、アバズレと、その娘め、出ていけ、ザステイルの血を引かない盗人』って。
その時はわからなかった。でも、もうわかるわ。
私はお母様とよその人との間の子なの。
私はラインハルト様に相応しくない。
本当はラインハルト様がここまで探しに来てくれて嬉しかった。
子供の時の、あのたった1日を忘れないでくれて嬉しかった。ラインハルト様大好き。
もういいや、ココで死んでも。そうしたらラインハルト様も諦めて他の人と婚約するわ」
マリーアン。
息苦しい。熱い。
「本心が聞けて良かったです。本人が聞いたら泣いて喜ぶのに」リサ。
「本人には絶対言わない。一生言わないの。リサはいいの?こんなふうに死んじゃうの」
マリーアン。
苦しい。熱い。身体中から汗が吹き出ている。
「ふふふ。良いですよ。
マリーアン様の護衛は超人気で取り合いだったんですよ。面白いから。
守れなかったことが、申し訳ないで、す、、、、」リサ。
「リサ、もしかして、酸素を私にだけ寄こしてるの?」マリーアン。
「マリーアン様に多く行くように、さっき私の周りに膜を張っただけです。私は間に合わない。でも、助けを呼んでます。ああ、出来たら、マリーアン様、ドアノブを、回して下さい」リサ。
「私はザステイル家の人間じゃないから、解錠は無理よ」マリーアン。
「いいえ。ザステイル家の人間でなくとも、解錠と封印のギフトを持つ人間がいます。
ソイツがいるから、私達はココに閉じ込められてます。
マリーアン様の部屋のボヤもそうです。
解錠されて侵入されて火をつけられた。ご丁寧に犯人はドアに鍵をかけてました。
ザステイル家のギフトを持つ人間がいると考えるべきです。マリーアン様にも、そのギフトがあるかもしれませんよ?」リサが笑った。
「あれば良いわね」
マリーアンがドアノブを回した。
ドアは開かない。
「ほら、無理よ。私はザステイル家の人間ではないし、ギフトも無い」マリーアン。
リサは答えない。リサは倒れていた。
マリーアンの意識も遠のいていく。
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