13 何故教えてくれないの?
よろしくお願いします。
昔話をしたり、マリーアンとラインハルトの婚約式の話をして王家とラウエル家の顔合わせは終わった。
「それでは、マリーアンちゃんは王宮で休暇を過ごしてね。
ドレスを作るから採寸させてね。デザイナーが来るから、好きなデザインや布地を遠慮なく言って頂戴ね。婚約式と結婚式、楽しみだわ」
王妃さまが言って王様達が退場した。
マリーアンと両親、ラインハルトだけになって、
「ラインハルト様、なんで私がもう婚約者なんですか!オッケーしてません!」マリーアン。
「そんなにオレと婚約するのがが嫌なのか?」
悲しそうに言うラインハルト。
「そうではなく、、、、覚悟出来てなくて。それに、私は平民なのか、貴族なのか、ザステイル家でどういう扱いなのが、わからないし。」
モゴモゴ言うマリーアン。
「マリーアン、親のことで悩ませて、ごめんなさいね。でも安心して。解決したからラインハルト様と婚約出来るわ」ジュリア夫人。
「えっ?どうして?」マリーアン。
「私達、1週間前に王都に着いたでしょう?この1週間でザステイル伯爵家のことは、話し合って解決したのよ」ジュリア夫人。
「解決?」マリーアン。
「ダリオン伯爵はウィルバートに爵位を譲って王家の別荘でお暮らしになると決まったのよ」ジュリア夫人。
「は?なんで王族の別荘?それって、、、」マリーアン。
「表向きは病気療養で領地で静養なさる事になるの。隠居ね。でも、王族の管理下でお暮らしになるの。もう外には出れないと思うわ」ジュリア夫人。
「はぁ??」マリーアン。
「ウィルバートったら、未だに私とマリーアンを探していたそうよ。馬鹿ねぇ。
私が再婚してルーカスを産んだと言ったら泣いていたわ」ジュリア夫人。
「ジュリア夫人、マリーアンの貴族籍はどうなったのです?」ラインハルト。
「そのままよ。ウィルバートはマリーアンの貴族籍をザステイル家から出さなかったの。マリーアンはザステイル伯爵令嬢としてラインハルト様と結婚出来るわ」ジュリア夫人。
「安心しました。良かったな。マリーアン。これでマリーアンの懸念はない!オレと結婚だな」ラインハルト。
「ほほほ。先ずは婚約式ね。その前に、王都観光でもして来たら?
ウィルバートがあなたに会いたがってるけど、会わなくても良いわよ。あなたの意思に任せるわ」ジュリア夫人。
「ローズさんとトーマスは?」マリーアン。
「ウィルバートは私と離縁後、1人で暮らしていたのは本当らしいのよ。ローズさんと婚姻はしたけれど、ザステイル家を出ていると聞いたでしょう?
ローズ夫人とは会いもせず口も利かずの、名ばかりの夫婦だったそうなのよ。
でもね、今回の事で色々わだかまりが解けたようよ。
ウィルバートはローズさんの事を誤解していたのですって。今回の話し合いでウィルバートの誤解は解けたのだけど。
ローズ夫人はショックな事があって。病気療養に入ることになったのよ。
いずれ回復したらウィルバートと仲良くなれると思うわ。
トーマス君はウィルバートと暮らし始めたのよ。親子としてやり直すらしいわ。
トーマス君はザステイル伯爵家の嫡子として新たに届けられたのよ。ザステイル伯爵家からマリーアンの嫡子届けは取り下げたのですって。万事解決ね」ジュリア夫人。
ジュリアがスラスラ怒涛の成り行きを話した。
マリーアンは思考が追いつかない。ラインハルトも驚いている。
「マリーアンには本当に心配をかけたわね。ザステイル伯爵家令嬢として、ラインハルト殿下に嫁げるから安心してね」
ジュリア夫人はにこやかにマリーアンに言った。その笑顔は貼り付けられている様に見える。
「、、、お母様は私に隠し事をしてるわ。本当のことを言ってない!」マリーアン。
「マリーアン、そうね、でも嘘は言っていないわ。伝えるべきでない事は言っていないだけ。あなたがもっと大人になったら、今言っていない事を伝えるわ」
ジュリア夫人が困りながらも冷たく言った。
「私は、私が何者なのかを知らずにいる。本当のお父さんは誰なの?私はザステイル伯爵家を名乗るべきじゃない!」
マリーアンが叫ぶように言った。
「マリーアンは間違いなくザステイル伯爵家の人間よ」
ジュリア夫人が困った様に言う。
「嘘を言わないで!私はラインハルト様とは結婚しない!出自不明な私はラインハルト様とは結婚しちゃいけないもの!」
マリーアンが食い下がって母親に言った。
「そんな事で断られてたのか?!」動揺するラインハルト。
「落ち着いて頂戴。マリーアン」ジュリア夫人。
「他の人に関わることもあるから、今は言えないだけ。マリーアン、後ろ暗い事は何もないから。堂々とラインハルト様と、幸せになって良いの。」ジュリア。
「どうして、私には教えてくれないの?私の事なのに。」
涙を零し嗚咽混じりに言うマリーアン。
「私達は王都で商談を済ませてから帰るわ。、、、ごめんなさい、マリーアン。ラインハルト様、マリーアンをよろしくお願いします」
ジュリア夫人は部屋を出た。
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