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5話
私——いや、僕は今冒険者ギルドの前に立っている。
念願の冒険者登録だ。
どれだけこの日を夢見てたことか。
僕は勢いよく扉を開けた。
ドンッ
「いってぇッてめぇ、どこ見てやがるッ!!!」
盛大に人とぶつかった。
前を見ると見るからに荒くれ者といった風貌の男。
めんどくさそうだな。
「装備が壊れたらどうしてくれんだよ!あ゛??」
「壊れたんですか。」
あの程度で壊れる装備そうそうないと思うけど。
よっぽど安いもの使ってんのかな。
「なんだその目はッ!!舐めてんのか!」
本格的な面倒ごとになりそうだったその時、
口を開いたのは一人の男だった。
「おいおい、まだガキじゃねぇか。ガキ相手にはしゃぐんじゃねぇよ。」
「げ、」
思わず声が出てしまったが、どうやら聞こえてないようだ。
「でもよぉ!こんな舐めたガキ、一発潰しとかねぇと———」
「まぁそう怒るなって。ここは俺に免じて引いてくれねぇか。」
「お前がそう言うなら俺はいいけどよぉ…」
「後で酒でも奢るから、な。」
「お、そうか!?うまい酒期待してるぜヴォルク!」
荒くれ男は機嫌良さそうに出ていった。
残されたのは僕と…
「おい坊主、大丈夫か?」
この見覚えのある男だけだった。




