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一、私は絶対に許しません

.....。

「先輩。復讐しましょう。話はそれからですよ。.....絶対に許せない」


田中隼人たなかはやと

黒の短髪、少しだけチャラい顔。

自分でも何だが少しだけ顔立ちが整っている方だと思っている。

まあでも。

そんなもん今は何の役にも立たないだろうしな。

どうでも良い。


そんな俺は幼馴染を寝取られた様だ。

その為に俺は愕然として中庭で項垂れていると.....後輩の、佐々木美兎ささきみうにそう声を掛けられた。

そして俺を見ながら怒りの眼差しを向けてくる。


どうも俺が振られた事情とかを全て知っている様な顔だ。

怒りを抑制している様だがオレンジジュースの紙カップを思いっきり捻り潰してしまった。

怖いんですけど.....、と思いながら俺は美兎を見る。

何だと思っているんですかね?私の先輩を大切な.....私の大切な先輩を、と言いながらオレンジジュースの付いた手を舐めて目を鋭くする。

怖い.....。


「.....私は絶対に許せないです」

「そこまで固執してくれて有難うな。感謝しかないよ。.....でもとしてはそこまで怒ってもらう必要は無いけどな。もう諦め.....」

「ダメですよ。先輩。これで諦めたら相手が嘲笑っています」


浮気相手は幼馴染の牡馬先輩ですよね?.....信じられない。穢らわしい、と言いながら唇を噛む美兎。

そして、先輩。SNSで公表したらどうですかね、と直球で言ってくる。

まあそれは早いんだがなにぶん証拠が今は無くて、と俺は美兎を見る。

美兎は、そうなんですね、と納得した様に俺の横に腰掛ける。


「でもマジあり得ない。気持ち悪い!」

「そうだな.....他の男とセックスしているんだったらもうマジアウトだな」

「どうしましょうか。せんぱ.....あ」

「.....?.....どうした?」


止めましょう。先輩。SNSで公開するの、と言いながらニヤァとハイライトを消した目で笑みを浮かべる。

それから、徹底的に痛めつけましょう、と話し始めた。

俺はその事に!と思いながら美兎を見る。

美兎はニヤァッとしながらマジに嬉しそうに、あの外道を落とす方法、と探し始める。


「あ。先輩。良い事を思い付きました。.....先生の信頼度を無くしましょう。牡馬先輩の未来を奪うんです」

「え?牡馬ゆかな(おうまゆかな)の将来を?」

「はい。じゃ無いと絶対に許せない。大切に思っている先輩の事を何だって思っているんですか?あのクソ女」


爪を噛みながら。

という噛み砕きながらイライラしている美兎。

俺はその顔に、待て待て。お前。落ち着け。平常心を保とうぜ、と話す。

すると美兎は、いえ。私は至って平常ですよ?、と笑顔を見せる。


「でもそうですね。.....私がどれだけイかれているか見せてやりたいです」

「お前そんな性格だったか!?」

「先輩。今は性格なんてどうでも良いですよ。.....今は目の前の事を集中して見ましょう。.....まさかこんな時に人間関係を破壊する事が出来るなんて.....ウフフ」


言いながらマジに嬉しそうに笑顔を浮かべる美兎。


黒の長髪、容姿端麗。

成績優秀、特進科。


その可愛い美少女が崩れていっている。

そんな恐ろしい性格で、だ。

こんな怖い奴だったとは、と思う。

俺は冷や汗を流しながら、美兎。具体的にどうする気だ、と聞くと。

美兎は、具体的に精神をぶっ壊してやりたいです、と満面の笑顔を浮かべる。


「相手の男もそうですが実験台になってもらいます」

「.....み、美兎?あくまで人を殺すなよ?」

「殺しませんよ。.....ただどうなるか楽しみだなって」


そう言いながら、先輩。チャイム鳴りますよ、と俺の手を握ってくる。

それからまた柔和な笑顔になってからそのまま立ち上がらせる。

俺はその事に立ってから汗が噴き出る。

コイツはマジに何をする気で.....そして何を下すのか。

何か俺の背筋がゾッとした。

.....。

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