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お題シリーズ4

予期せぬ事故

作者: リィズ・ブランディシュカ



 うちの息子は電車が好きみたい。


 だから散歩の途中で踏切の向こうで電車が走ると、じっと見つめて動かなくなる。


 時間がある時ならいいんだけどね。


 たまにそうじゃない時もあるから。


 そういう時は困るかも。


 その時は、買い物をしていた時だった。


 早く帰りたい。


 そう思った時に、目の前の踏切が鳴った。


 電車がやってくる。


「でんしゃ! まま、でんしゃ」

「そうね、電車ね。でも急いでいるから早く帰りましょう」

「やだ!」


 子供は可愛い。


 けれど、我儘だ。


 だからこういう時はイライラしてしまう。


 自分で望んだ子供なのに、いなければと思ってしまう事がある。


 ダメな母親だと、そのたびに嫌悪感がつのった。


 動かない子供の手を強く引いて、その場から離れようとする。


 けれど、動きたがらない子供が踏ん張るから。


 だんだん力が強くなる。


「もう! お願いだから動いて。ままは急いでるの!」

「やだ!」


 その時、足元を野良猫が駆け抜けた。


 驚いた私は、強く引っ張っていた手を、息子を掴んでいた手を離してしまった。


 踏ん張っていた息子は、急に力がなくなったから前に倒れていく。


「あっ」


 その先には電車が通っていて。


 私は数秒後、顔を覆う事になった。


 私はさっき、ほんとうに予期せぬ事だったから手を離してしまったのだろうか。


 それとも……。



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