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エヴォルダー  作者: 法相
暴く未知
25/41

襲撃

以前からだいぶ期間が空いてしまいました。

適応障害になったり、仕事やめたり、メンタルズタボロでいつ働けるようにもどれるのか不安です。

でも、こうやって小説を書いて少しずつ前へ進めればと思います。

 警報が鳴り響き、局内に武装した十人ほどの人間が襲撃してきた。

 全員が全員黒マスクを着用しており、容姿はわからないがこの緊急事態に警備員が果敢に応戦しようとする。

 しかし銃声が鳴り響き、警備員の足を撃ち抜き行動不能にしていく。

 その光景を目にしていた職員たちは戦々恐々の叫びを上げ、逃げ出し、中には腰を抜かしてその場に崩れ落ちる者もいた。


「そう逃げなさんな。お前さんらに危害を加えるつもりはあんまりないんさー」


 襲撃者の一人がこの場に似合わぬ軽い口調で怯えている職員に答える。


「見てみそ? 足は撃ったが致命傷じゃない。動けんようにさせるためなんさ」

「おい、あんまり軽口は叩くな」

「わーってるって。でも目的果たすにはいー感じの騒ぎだろ?」


 陽気な男は真面目そうな男にそう言って肩を叩く。

 襲撃者である彼らは戦麗華であり、今日襲撃をしかけた。


「あまり手荒な真似しないでってボクは言ったと思うんだけど?」


 そして遅れてすでに黒鉄と合体を終えている花奏も現れる。

 悪びれずに「めんごめんご」と言う男に少々頭を傷ませながらも、花奏は違和感を感じていた。

 内通者がいるのは戦麗華に傭兵としていた時から聞いていた。警備システムを素通りできたのも納得はいく。

 しかし、順調に行きすぎることにはかえって不安を覚える。

 そして花奏はこの手の違和感を感じた際、今まで外れたことはない。


『花奏、こっちに来る熱源反応が一機。この速度は……あの女だな』

「都宮さんか。まぁ妥当な判断だね……」


 違和感の正体はこれか、と納得する。警備システムが効いていないとはいえ早すぎる対応だ。

 とはいえ早すぎる対応といえばそれまでだ。最初の戦いで一姫の実力は把握できているし、直近ではシードラゴンズ相手には不覚を取り死にかけたとまで聞いている。

 実力者ではあるが、それ以上でも以下でもない。それが花奏の中で下された評価である。


(けれど……この状況下で突入してどうにかなると思っているのかな?)


 制圧に来た人員は自身を含めて十一名、花奏以外はエヴォルダーとの適性がないとはいえ戦闘訓練も受けているいわばプロだ。

 いかに装着者といえど同時に相手取れるわけがない。

 そう考えた瞬間だった。ガラスが割れた音が響き花奏の後方にいた構成員が半数以上吹っ飛ばされた。


「なん!?」


 驚愕しつつ花奏の近くにいた男が振り向いたときにはもう遅く、残りの半数も吹っ飛ばされた。


「……これは驚いた」


 構成員十名、瞬く間にやられた。

 振り向きざまに抜刀、すでに構えをとっている一姫と向き合う。


「一手で全滅できないなら、反撃を許さない二手目で潰せばいいだけよね」

『おかげで防弾ガラスも壊しちゃったけど、お相手さん一人まで削れたからよね!』


 にぃ、と口角を吊り上げて笑う一姫。

 バイザーでよく見えないが、目の方もしっかりと笑っていることだろう。


「さぁ再戦と行きましょうか? 紅さん」

「そうだね。お受けするよ都宮さん」


 近くにいる職員を人質にしようとしたらその瞬間、斬り伏せられるだろう。

 評価を素直に変える。この都宮一姫には隙を見せてはいけない。

 ほんの僅かな静寂の後、互いに真正面から切り掛かった。

 常人には見えないほどの速度での斬撃同士のぶつかり合い、金属の打ち合う音が響き渡る。

 十数回目の打ち合いの後、鍔迫り合いに入りそのまま一姫は横に移動し、花奏もそれに乗って割れたガラスから外に飛び出した。


「シンザン!」

「黒鉄!」

『『了解!』』


 全く同じタイミングで相棒の声に応じ、シンザンと黒鉄は羽を広げ空へと羽ばたいた。


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