始まりは突然に
ノベルアップにも書いている作品です。
ご感想や誤字脱字を書いていただければ幸いです。
「貴様……何者だ」
白髪まじりの短い髪のスレンダーな体型をしたボーイッシュな女が低い声で刀を突きつける。
対して刀を突きつけられた白髪の女性は不敵な笑いをこぼし、側にいるクワガタの姿をした金属生命体、エヴォルダーに手を触れる。
「そうね、わざわざ名乗るほどのものではないけれど……聞かれたなら答えましょう。私は裏治安維持組織管理局所属、都宮一姫!」
噛みそうな組織名を勢いよく、素早く言い切り一姫は吠える。
対する女は本当に名乗ってくると思っていなかったのか少し呆気にとられる。しかしすぐに切り替えて「面倒そうだ」とぼやいた。
「さぁ、そっちもいるんでしょ? エヴォルダー。さっさと呼び出してはいかがですか?」
「いいだろう。お望みとあらば呼んでやる」
女が指を鳴らし、すぐさま彼女の隣にもカラスのようなエヴォルダーが現れた。
「……」
そして一姫の後ろで今の状況に全くついていけない青年、新城剣は「なんだこりゃ」と真顔で呟いた。
ことの始まりはほんの十分ほど前に遡る。