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「感情」から書く脚本術ノート③CHAPTER2「コンセプト」

初心者はコンセプトで躓く。脚本家の核であるコンセプトがダメだと、その後のすべてがダメになる。ヒットする映画は、「その映画にしかない魅力コンセプト」と上手な宣伝が隠されている。


コンセプトを良くする技巧

・アイデアにエネルギーを注入せよ。そのために、自身観客時には映画に何を求めているのかを自問しよう。

・アイデアを面白くする2要素

1)既視感があった斬新

 一見矛盾する表現だが、既視感がある、とは、観客が身近に感じたり共感可能な感情で物語が語られているとういこと。斬新とと独創的で新規で新鮮で、抗しがたい魅力を備えていること。

既視感が合って斬新な掴みをいくつか紹介

「バックトゥザフューチャー」

タイムスリップをして過去へ行き、自分の父と母が恋に落ちるよう仕向ける(斬新)。その目的は、自身が消滅しないため(既視感。消えたくないという思いはみんな持っている)。

「ゴーストバスターズ」

失業した超常現象の研究者たちが(仕事がないと困るのは既視感)、ニューヨークで幽霊駆除ビジネスを始める(斬新)。

「殺したい女」

誘拐犯たちが富豪の妻を誘拐する(既視感)が、夫は喜んで妻を殺すよう指示する(斬新)。

「フィッシャーキング」

自身がサイコパスの凶行の引き金になったので、罪を償おうとする

「月の輝く夜に」

迷信に惑わされず、恋をかちとる

「エリン・ブロコビッチ」

シングルマザーがエリート弁護士を出し抜いて多額の賠償金を得る。


 近年はハイ・コンセプトが持て囃されているが、飽和状態。計算された冷めた作品より、熱くなれる作品が重要。


2)対立を予感させるアイデア

 見送られる脚本のほとんどは対立が魅力的に伝わっていない。


 コンセプトの練り方

①物語の「つかみ」を探す。自分の作品の中で他にはないと言える魅力を備えた部分があるのならば、それをコンセプトにすべし。

②登場人物の最悪の事件を探せ。逆境は人を惹きつける。嘘が言えなくなってしまった弁護士、などのように(『ライアー ライアー』)

③対照的な人物、凸凹コンビを活躍指せよ

④登場人物と環境を対照的にせよ(都会と恐竜『ジュラシックパーク』)

⑤アイデアを一つ足してみる

⑥常套的な要素を変えてみる。主人公の性別、性格、能力、周辺環境。

⑦ありきたりなプロットをあえて逆転させる

⑧きっかけになる事件を面白くする。事件が面白くなればキャラが動き出し、話が進む。

⑨極端にしてみる

⑩時間的制約を強調する

⑪舞台を強調する(ニッチな舞台に取り組んでみる)

⑫ジレンマを取り入れる


タイトルを魅力的にすることも欠かせない。

・独創的なタイトル

・スターの役柄が伝わるタイトル

・対立や主人公の課題を示すタイトル

・主人公の目的が伝わるタイトル

・タイトルの意味を考えてみたくなるタイトル (具体例『羊たちの沈黙』)

・昔からのお決まりの言い回し、フレーズを少し変えてみる

・特殊な世界、特殊な場所を表す (具体例『タイタニック』、『ティファニーで朝食を』)

・感情やムードを喚起させる

・隠喩のタイトル (具体歴『怒りの葡萄』)

・対比を使う


また、各ジャンルによって求められる観客への感情的影響は違うので注意。詳しくは『Screeplay:Writing the Picture』を読んだほうが詳しい。


ハイ・コンセプト(コンセプトが全て)という発想について

発想だけでは、そだけをこっそりいただいて実績のある脚本家に脚本を書かせるということになりがちである。自分で脚本をきちんと書ける技術はやはり必要だ。


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