お年玉
日々の出来事で深く考えれば面白くなりそうなことを文章化したものです。
お年玉。これを親戚の子供が成人するまでたかられる前に減災しておく方法がある。
親戚に子供ができ、五歳くらいになったら三万くらいのお年玉をその子に直接「親には秘密だよ。全部盗られちゃうぜ」と言って渡すと良い。
その際「毎年会えるか分からないし、君の成人までの全額前渡し」ということにする。これは建前だ。「毎年会えるか分からない」というのはこれを建前と気付かせない為の二重の建前だ。
五歳なら数万貰えば狂喜乱舞する。まさか「成人までの合計で三万は少ない」とは五歳児が言ってこないだろう。
これで話が終われば成人までのお年玉合計が三万で済む。後で何を言われても「あの時契約した」で通せる。
前渡し契約を結んだ以上、「あの親戚はお年玉くれないケチンボ」とは表立っては批判されないだろう。
しかし契約が子供の親にバレるかも知れない。しかしその場合でも大丈夫なのだ。もちろんバレないに越したとはないが。
バレればその親は貴殿のことを「子供に大金渡すな教育に悪い」云々非難してくるかも知れない。そうなれば素直に詫びて返金をお願いしよう。金が戻ってこれば御の字だ。しかし戻って来なくともよい。
どちらにせよお年玉で揉めたので、以後お年玉やそれ以外の小遣いすらその子供に渡さなくとも良い口実ができると言う訳だ。
曰く「済まない。以前君の親とお年玉で揉めたから」云々。原因に関与しているならば、子供も貴殿に強く言えないだろう。
この策にはまだ続きがある。その親たちに第二子、三子が生まれた場合のお年玉すら同じ理由で払わなくとも良くなったのだ。
更にそれ以外の親戚にも「以前金で揉めたから」と言えば渡さずに済む。
たった三万で以後親戚の子供から集られずに済む。親にバレた場合の話だが。
バレなければ大人しく各員に三万円ずつ払おう。それでも被害総額ははるかに小さい。
バレてもバレなくとも問題は無い。別に愛着もない他人の子供に無駄金を渡したくない方々には、一考の余地はあるのでは?
但し、バレた場合だと親戚との関係が確実にこじれる。親戚付き合いが嫌で自分から切りたいと望む方々以外にはお勧めしない。