劣悪
前回の続き。
くだんの伝染病が発生して流行したのは、
アフリカ西部のいくつかの国々。
衛生状態は、ふだんから劣悪。
首都にある病院も「名ばかり」で、
設備はひと昔前の水準。
薬品や医療資材の不足も慢性化しており、
改善の具体的な見通しはいまだに立っていません。
エボラ出血熱による死者の中には、
屋外に裸体で放置され、
軍隊が回収するまで、そのままの例も。
現地には、WHO や「国境なき医師団」による、
テント張りの「野戦病院」があちこちに。
「検体」の採取は、首都等の「建物がある病院」で行われ、
所定の場所に、指定された方法で保管されていました。
ただ・・
病院の玄関等に監視カメラは設置されず
(実際問題として、カメラより薬を!)、
日中はともかく、
夜間の監視は、間違っても万全とは言えません。
「万全にはほど遠い」のが現実。
その一方で、医学に疎い、まったくの素人でも、
「エボラ患者には近づくな」は認識されています。
ここで検体がすり替えられる可能性は・・
ゼロと断言できます。
指定された容器しか使えず(厳重な防漏構造の容器)、
それがあるところ、それを扱える人は限られます。
最初の移送先である、
先進国の研究機関では、
相当数の容器に収められた「発症者から採取した検体」すべてを検査。
すべての容器分から、
あまりにも凶悪なウィルスを検出。
それが培養されて、
いくつかの容器に分けられたものと、
治癒した患者から採取された検体(血液、粘液等)が、
この研究機関から
日本の研究機関へ航空便で輸送されています。