プロローグ&第一話
学校、それはあたしにとって、友達と会ったり、遊んだりする場所でしかなかった。
マジメに勉強しょうとか、今まで一度も考えたことがなかったんだ。
そんな学校生活は、もちろん毎日楽しくて。
でも、そこがどんどん苦手は場所に変わっていくことを、あたしはまだ知らない――・・・
《 初恋 - 中1・春 - 》
あたしがはじめて「恋」というものを知ったのは中1の春。
入学したてのあたしを、悠斗が助けてくれた。
そのとき、あたしの見た目が気に入らないと、先輩にからまれていた。
あたしはギャルみたいな濃いメイクが好きで、その日も濃いメイクをしていた。
だから、からまれても無理はなかったと思う。
それに、性格もかなりギャルっぽかったし、悔しかったから言い返したんだ。
本当は泣きそうになるぐらい怖かったけど。
「てめぇ、新入生のくせにチョーシに乗ってんじゃねーよ!!マジむかつく」
「はぁ?なんですかいきなり。つか乗ってないしぃー」
「そういうところがむかつくって言ってんだよ!!」
そうやって、先輩になぐられそうになったとき、悠斗が止めてくれた。
「やめろよ、みっともねーだろ」
「・・・・!!ちっ」
先輩は舌打ちしながら去っていった。
「・・・大丈夫?」
「う、うん・・・」
あたしはそのときから、悠斗が好き。
そのときから、悠斗と仲良くなった。でもそれは、ただの友達として――・・・
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