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流れ星を手のひらに  作者: ただみかえで
第10章 クリスマス
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第85話 終業式

 それからテストが終わるまでの間、ずっとドキドキしっぱなしだった。

 それでも、テスト勉強(やること)があるというのはとてもありがたく、なんだかんだで時間は過ぎていった。


 期末テストの結果?

 えーっと……赤点はなかったよ!

 それ以上の詳しいことは、もう忘れてしまいたい……。

「まぁ、うん、おねぇは頑張ったよ」

ってなゆは言ってくれたしね。

 ちょっと目をそらされていた気がしないでもないけど。


「それじゃ通知表配るぞ―。

 呼ばれた順に取りにこーい」

 終業式が終わって、今はLHRの時間だ。

 晴れて明日からは冬休み。

 そして……今日はついにクリスマス会の日!


 場所とかどうしようかな、って考えていたんだけれど。

 伊織音先生を誘ったおかげか生徒会長がいるからか、部活動の一つということで部室を使うことが許可された。

 表向きは、『冬の天体観測会』ってことにしてあるしね。


「星空ー?

 おーい、星空ー?」


 今日は終業式とLHRが終わってもまだお昼前なので、一旦家に帰って準備して再集合ということになっている。

 準備、と言っても食べ物・飲み物の買い出しくらいだけどね。

 あ、プレゼント交換用のモノを忘れないようにしないとだ。


「すばるすばる、おいすばる!」

「ん? マキちゃんどうしたの?」

「あれあれ!」


 考え事をしている横からマキちゃんに突っつかれる。

 『あれ』……??


「取りに来いって、星空ー?

 ……よし、取りに来ないなら読み上げるか。

 えーっと、数学が……」

「ふぇ……?

 あああ! だ、だめー!!!」

 慌てて先生から通知表をひったくる。

「あっはっは、冗談だ冗談。

 ぼーっとしてるんじゃないぞー?」

「はーい、ごめんなさいー」

 ……絶対、冗談じゃなかったと思うけど……。


「じゃ、そういうことで。

 お前らー、怪我とか事故とか気をつけろよー。

 あと……明日明後日は私が見回りなんだから、おとなしくしとけよー!」

「はーーい!!」



「おかーさんただいまー」

「ただいま」

「はい、おかえりー」

 家に帰るとお母さんがお昼ご飯を作ってくれていた。

 外が寒かったので、暖かいにゅうめんが胃にしみる。


 食べ終わって食器を片付けて……集合時間は17時だからまだまだ時間に余裕があるな。

 といっても、私となゆの買い出し担当は『お菓子』なのでもう終わってるし、これといってやることもない。

 学校でやるから制服だし、何着ていこうか悩むこともない。


 う……。

 もうなにもやることない、となると途端に緊張してきた。

 思い出したように心臓がどくんどくんしだす。

 ど、どうしよう……。

「おねぇ、大丈夫?」

 なんて考えてたら、なゆに心配されてしまった。

「う、うん……なんか、緊張してきちゃって……」

 あの、なゆさん?

 その微妙に呆れ顔なのはなんですか?

「……今からそんなんで、大丈夫?」

「だってー……」

「はいはい」

 と言うと、ぽんぽん、と頭を撫でられる。

 おかしいなぁ、私の方がお姉ちゃんのはずなんだけどなぁ。


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