第57話 第1回会合
遅くなってすいません!!
翌日。
放課後に早速第1回目の会合があった。
簡単な自己紹介のあと、ステラ先輩が業務一覧を配る。
「みんな行き渡ったかしら?
それでは、今後の流れについて説明するわね」
「うわぁ……」
ついつい、そんな声が漏れてしまう。
ある程度は予想していたけど、思ってた以上にてんこ盛りだ。
思わず机に突っ伏したくなったけど、さすがにそうするわけにもいかず。
話を聞きながら周りを見渡す。
生徒会メンバー5人と3学年×各6クラスの委員+伊織音先生で計24名。
これだけの量のお仕事をこの人数で大丈夫なのかな……と見ていたら、ふとケイ先輩と目があった。
『何キョロキョロしてるの?
ちゃんと話を聞きなさい?』
って声が聞こえてくるようだ。
これ、後で怒られるやつだ……。
「ま、あんまり気負わなくていいからなー。
結構大変だと思うから、なんかあったらすぐに相談してくれな」
「よろしくお願いします!」
最後にトラ先輩がしめて終わった。
今日は顔合わせと簡単な説明のみ。
明日の第2回会合で役割分担を決めたら、動き始めるって感じらしい。
なんの担当になるか、明日までに考えてこないといけない。
……けど、どれやっても大変そうなので、逆に言えば何やっても一緒な気がする……。
「すばるん。
全然集中してなかったでしょう? キョロキョロして」
う、やっぱり怒られた……。
「ごめんなさい……。
なんか、仕事量に対しての人数が全然釣り合ってないなぁ、って思っちゃって」
「ああ、そうねぇ……がんばるしかないわねぇ……」
あ、遠くを見つめるような目になった……。
そっか、去年もケイ先輩は生徒会だったから、経験してるんだよね。
「そんなにですか……」
「ええ……」
なんとも重い空気が流れる。
「こらこらおケイ、すばるちゃんを脅すんじゃありません」
「ふふ、ごめんなさい」
ステラ先輩のツッコミに、ペロッと舌を出すケイ先輩。
……かわいい……じゃなくて!
「え? 今の嘘ですか!?」
「全くの嘘、でもないけどね。
暗くなるほど酷くはないわよ」
といってウィンク。
……ケイ先輩、私をそんなに誘惑して何をしようっていうんですか?
「ケイ先輩は何をやるんですかー?」
「私?
『生徒会会計』だからね、お金関係全部よ」
「全部!?」
「すばるん手伝ってくれる?
さすがに一人だと大変なので、手が欲しい所なんだけど」
「やります!!」
気がついたら叫んでいた。
「あら、ほんと?
半分冗談だったんだけど、いいの?」
「え、えと、はいっ! がんばります!」
勢いで言っちゃったけど、数学あんまり得意じゃないけど。
そんな難しい計算をするわけじゃないだろうし、なによりケイ先輩と一緒にいるために……じゃない、お手伝いをするために立候補したんだしね。
「ステラ先輩、すばるんもらっちゃっていいですか?」
「ええ、大丈夫よ。
元々なゆたちゃんを付けるつもりだったから」
「おねえ、がんば」
「うん、がんばるっ!」
「その分、なゆたちゃんには別の所で活躍してもらうとしましょう」
「がんばります」
「頼りにしているわね」
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